2025年6月28日放送 6:00 - 6:30 NHK総合

NHKニュース おはよう日本

出演者
南利幸 清水敬亮 勝呂恭佑 赤木野々花 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像と出演者の挨拶。

(ニュース)
日米閣僚交渉”合意実現へ精力的に調整”

アメリカの関税措置をめぐり、赤澤経済再生担当大臣は、訪問先のワシントンでラトニック商務長官と閣僚交渉を行い、それぞれの立場を改めて確認した。双方にとって利益となる合意を実現できるよう精力的に調整を続けることで一致した。昨夜からきょうにかけておよそ1時間、赤澤大臣はアメリカ商務省でラトニック商務長官と閣僚交渉を行った。この中で両氏は、アメリカの関税措置に関するそれぞれの立場を改めて確認し、貿易の拡大や非関税措置、経済安全保障面での協力などについて議論を行った。これまでの交渉では自動車の関税率の扱いなどをめぐって隔たりが埋まっておらず、先にカナダで行われた日米首脳会談では合意に至らなかった。今回は首脳会談以降では最初の赤澤大臣の訪米となったが、今後も閣僚交渉が続く格好となった。赤澤大臣はこのあと記者団に交渉の現状などを説明することにしている。

米財務長官 各国との交渉”9月1日までにまとめる”

アメリカのトランプ政権の関税措置をめぐる各国との交渉について、ベッセント財務長官は「非常にいい取り引きを持ちかけてきている国もある」と述べ、9月1日までに多くの国と交渉をまとめることができるという認識を示した。ベッセント財務長官は27日、FOXビジネスネットワークのインタビューに応じ、相互関税の一時停止措置の期限が来月9日に迫っていることに触れ、「多くの国々がプレッシャーを感じていると思う」と述べた。その上で、18の重要な貿易相手のうち、10から12の相手と合意できるという考えを示した。また、これらの相手と合意できれば、この他の密接な貿易関係がある、20か国とも、9月1日までに交渉をまとめることができるという認識を示した。合意できる見通しの国や地域については明らかにしていない。相互関税の停止の期限となっている来月9日を前に、各国との交渉が続く中、アメリカが有利な形での合意を引き出したい狙いもあるものとみられる。

アメリカのラトニック商務長官は26日、ブルームバーグテレビのインタビューで、中国と行った貿易協議を受けて、「両国がロンドンの貿易協議での合意文書に署名した」ことを明らかにした。中国商務省はきのう、「最近、承認を経て、両国の枠組みの詳細をさらに確認した」とする報道官のコメントを発表している。焦点となっているレアアースの輸出規制をめぐっては、「条件を満たす申請を法律に基づいて審査して承認する」と明らかにし、アメリカ側もそれに応じて、中国に対する輸出規制などを撤廃するという見通しを示した。両国は互いに課していた追加関税を大幅に引き下げた上で、関税措置をめぐる協議を続けていて、輸出規制が実際に緩和され、協議の進展につながるのか注目される。

EU ニホンウナギなど 取り引き規制対象に提案

EUは27日、ドミニカ共和国などと共同で、ニホンウナギなど現在含まれていないすべての種類のウナギを、絶滅のおそれがある野生生物の国際取り引きを規制するワシントン条約の対象に加えるよう求める提案書を条約の事務局に提出した。提案は、今年11月からウズベキスタンで開かれるワシントン条約の締約国会議で議論されることになる。会議で提案が認められれば、ニホンウナギなどは規制の対象となり、国際取り引きには輸出元の当局が発行する許可書が義務づけられることになる。これに先立って小泉農林水産大臣はきのう、「十分な資源量が確保されている」として、EUの提案に反対するよう各国に働きかけていく考えを示した。

当時の受給者への対応焦点 生活保護引き下げ 最高裁判決

厚生労働省が2013年から3年にわたり、物価の下落を反映するなどとして生活保護の支給額を最大で10%引き下げたのは違法だと、大阪と名古屋の受給者が訴えた裁判。最高裁判所はきのう、「健康で文化的な最低限度の生活を守るという法律に違反していた」として、処分を取り消す判決を言い渡し、国の敗訴が確定。原告団と弁護団は、減額された分を遡って支給することを求めているが、厚生労働省はきのうの段階では、具体的な対応方針を明らかにしなかった。厚生労働省によると、「当時の受給者はおよそ200万人いたとみられ、減額された分の総額は分からない」とした上で、「当時は支給額を段階的に引き下げて、3年後には年間およそ670億円削減できると試算した」という。また、判決で違法だと指摘されたデフレ調整による削減は、このうちのおよそ580億円と試算したということ。厚生労働省は「判決内容を十分精査し、適切に対応する」としていて、どのような対応を取るのかが今後の焦点となる。

高濃度ウラン製造可能なら イラン再攻撃”検討する”

中東地域では、アメリカ軍がイランの核施設3カ所に対する攻撃に踏み切り、これに対してイランが報復攻撃に出るなど、軍事的な緊張が高まった。トランプ大統領は27日、記者から「イランが、あなたが懸念する水準にまでウラン濃縮を行うことができると情報機関が結論づけた場合、再び攻撃することを検討するのか」と問われると、「間違いなく、絶対に、そうする」と、さらなる攻撃を検討する考えを示した。一方、アメリカは「イランとの協議を行うべく調整を続けている」としているが、トランプ大統領は「イランが会いたがっている」と述べ、具体的な協議の時期には言及しなかった。トランプ大統領としては、さらなる軍事行動に踏み切る可能性を示すことで、イランに対し核開発を放棄するよう迫る思惑があるものとみられる。

白浜のパンダ4頭 きょう中国へ

和歌山県白浜町のテーマパークで飼育されているジャイアントパンダ4頭が、日中の保護共同プロジェクトの契約期間が満了することに伴い、きょう、中国に返還される。きのうは一般の来園者がパンダを見ることができる最終日で、多くの人が訪れ、別れを惜しんだ。多くのファンが開園と同時にパンダのもとに詰めかけ、美味しいそうに竹を頬張る姿を目に焼き付けた。テーマパークには思い思いのメッセージを書き込める横断幕が用意されていた。お別れのセレモニーも開かれ、およそ3000人が参加。4頭はきょう白浜町を出発して、中国 四川省にある繁殖施設に返還されることになっている。国内で飼育されるジャイアントパンダは、東京の上野動物園の2頭のみとなる。アドベンチャーワールドの今津孝二園長は「これまで私たちが関わっていた20頭のパンダたちに、本当にありがとうと声をかけたい」などと述べた。

宇和海を守る ダイバー

愛媛県には海に潜って清掃活動を行っているダイバーがいる。地域の海の環境問題に向き合う男性を取材した。愛媛県の宇和海、ダイバーの中岡恵司さんは18年前、東京から移住して水中ガイドとしてこの海の魅力を伝え続けてきた。中岡さんは「日本全国いろんな海潜ってきたけどこんなに生き生きしてる海、伸び伸びして生きている。なんでこんな素晴らしい海が知られてないんだろうかということから活動が始まった」などと述べた。宇和海の海底ではある異変が起きている。中岡さんが案内をすると、空き缶、ペットボトル、プラスチック容器など日常生活で出るゴミが大量に沈んでいた。中岡さんは現状を知って以来、日々海の中のゴミを拾い続けている。一度拾っても後日同じ場所を潜るとまた多くのゴミが沈んでいるのが現状。海洋ゴミはそのほとんどが海底に沈むため、一度海に出てしまうと回収は難しいと専門家は指摘する。海洋研究開発機構主任研究員の中嶋亮太さんは「どのくらい浮いてるかというと、世界中の海で200万トンとか300万トンとか。大部分は沈んでるんじゃないか」などと指摘した。身近な海の現状を知ってもらおうと中岡さんは松山市内の高校で海の環境についての授業を行った。自分たちの地域の海をより良く知ろうと生徒たちも積極的に質問をした。18年前、一人で始めた海洋ゴミの回収作業。次第に多くの賛同を得て地域の人も協力してくれるようになった。1度に1トン以上のゴミを回収できるようになった。専門家によると、黒潮の影響で東アジアや東南アジアからゴミが流れ込み、世界的にみても日本近海には多くのゴミが集まっているという。中岡さんは今後、磯焼けなどの問題にも取り組んでいきたいという。

白石隆浩死刑囚に刑執行

神奈川県座間市で男女9人を殺害した罪などに問われ死刑が確定した死刑囚に27日午前、刑が執行された。死刑囚の弁護士が判決不服として東京高等裁判所に控訴したが、その後本人が取り下げ、刑が確定していた。死刑執行は2022年7月以来で、石破内閣の発足後初めて。

駐日ロ大使 平和祈念式典参加へ

日本にあるロシア大使館はノズドレフ駐日大使が8月9日の「長崎原爆の日」に開催される平和祈念式典に参加すると明らかにした。長崎市はロシアがウクライナへの軍事侵攻を開始した2022年からロシアと同盟国ベラルーシを招待していなかったが、被爆80年のことしは日本に大使館などを持つすべての国や地域を招待する方針を示している。ロシア大使館によると、長崎市の関係者が市長の署名入り書簡を届けた上でこれまでの経緯を説明したことを踏まえ参加を決めたとしている。

滑り台 4人が骨を折るけが

北九州市の皿倉山に今年4月に設置された全長30メートル、高低差9メートルの滑り台。管理する市によると、5月28日に利用した台湾の女性観光客が右足すねの骨を折る大けがをした。市は報告を受けた翌日から利用を停止していたが、ほかにも骨を折る大けがをしていた利用者が3人いたと明らかにした。5月5日には小学生の姉に抱えられた2歳の男の子が右足のすねを骨折していたという。市では「安全性に問題はなく適正な利用方法が十分周知出来ていなかったことが原因」としていて、注意喚起の表示を徹底し、7月下旬の再開を目指すとしている。

おはSPO
デフ競泳 齋藤京香 デフリンピック連覇へ挑む

今年11月に開幕する聴覚障害のある選手たちの国際大会、東京デフリンピックを目指す選手について。競泳・齋藤京香はふるさとの山形を離れて去年から拠点を奈良に移した。得意種目はバタフライで、身長1m53cmと小柄ながらダイナミックな泳ぎが持ち味。齋藤は補聴器をつけて生活をしている。小学1年生の時に母の勧めで水泳を始め、高校2年生でデフリンピックに初出場。山梨学院大学に所属していた3年前には、ブラジルで行われたデフリンピックで金メダルを獲得した。ふるさとの山形に戻って競技を続けていたが、世界の頂点に立ったことで次の目標を見失っていた時期があった。齋藤は「燃え尽き症候群じゃないけれど練習に身が入らなくて」などと述べた。去年、関西に拠点を移すことを決断。大きなきっかけとなったのは2人の先輩(金持義和、星泰雅)の存在。10年以上、日本代表の合宿などでこの2人と共に活動をしてきた。信頼する先輩のもとでもう一度水泳と向き合い直そうと考えた。金持は「そんなに焦らずに一歩一歩ゆっくりと積み重ねていって、絶対泳ぎも戻ってくるはず」などと述べた。週6日の練習で一緒に汗を流すのは全国大会を目指す中高生の選手たち。周りの選手たちが手話も使ってサポートする。東京デフリンピックに向けて齋藤は得意のバタフライ1本で勝負することを決断。肩や股関節の可動域を広げるトレーニングにも力を入れている。齋藤は「デフリンピックの存在はすごく大きかった」などと述べた。競泳のデフリンピック日本代表選考会はあす横浜市で行われる。

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