みんなで助かるためにそれぞれできることを考える。キーワードは「日常からの関係性」。ペアレント・サポートすてっぷの安藤さんは、福祉関係者らとも協力して災害時でも障害のある人が孤立しないように考えられた「かがやき手帳」を開発した。避難先としてどこがあるか、災害時でも大事にしたいことは何かを書き周りと共有する。障害のある人の就労支援を行っている佐藤さんは、これまでに関わった障害のある人たちの手帳を今後一緒に作っていく予定。安藤さんたちは福祉関係者に向けて手帳の作り方に関する勉強会を開いた。単独で書くのではなく支援者と相談しながら書くことが大事だと強調した。熊本県発達障害当事者会リルビットの須藤さんは、熊本地震の際に発達障害者の居場所を作ろうとアパートの部屋を借りるために家主の元を訪れたが「住民から反対された」と断られた。そうした中、知り合いから声をかけられ困窮者支援や子ども支援を行う人たちで作られる混成チームに発達障害がある仲間と参加した。障害のある人もない人も一緒になって夜回りや車中泊調査などを行った。その時活動仲間から「頑張ってるね」という言葉をかけられ心に響いたという。この体験を通じて安心できたからこそ特性のことを話せたという。須藤さんらと一緒に活動した男性は「ネットワークを日頃から協力しながら作っていくのが大事」などと話した。