80年前の8月6日、広島の街は一瞬で姿を変えた。原爆投下から2か月後に撮影された映像には幼い子供を背負った少年の姿が映っていた。少年におんぶされていた男の子は現在広島県呉市に住んでいる竹本秀雄さん83歳だった。被爆当時、竹本さんは3歳。爆心地から1キロの自宅で被爆した。自宅の下敷きになり左頬には今も残る深い傷がある。映像に映っていたのは兄の定男さんに病院に連れて行ってもらった帰りだったっという。今も当時の光景を鮮明に覚えていると語る秀雄さん。6日、広島市の平和公園を訪れ、自身の体験を戦争を知らない世代へ伝えるため演説を行った。あえてつらい体験を語ることについて秀雄さんは「若い世代が真剣に聞いているのが伝わってくる。あれは嬉しかった」と語った。
住所: 広島県広島市中区中島町1-2