去年5月から始まった皇族数の確保のための与野党協議が、大詰めを迎えている。おととい自民党の麻生最高顧問と立憲民主党の野田代表が非公式で会談を行ったが、意見は平行線だったという。議事録では、通常国会が閉幕する6月22日までに与野党協議の内容を取りまとめたいとしている。「女性皇族が婚姻後も皇室にとどまる」という点では意見がまとまっているが、その夫や子を皇族にするかどうか、また旧宮家の男子の復帰については意見が分かれている。皇室制度に詳しい慶應義塾大学の笠原英彦名誉教授は、「女性皇族の方には皇位継承権は付与しないことを明確化するなど、両派が歩み寄れる前提を作る必要がある」と指摘。また、その上で「国民の理解や支持が得られるかどうかが大事」などと考えを示した。ジャーナリストの柳澤秀夫は、「議論自体を幅広く国民の目にも見える形で行うことが必要」などとコメントした。