埼玉・戸田市であった救急搬送された際の映像。体調不良で動けなくなったため救急車を要請した女性。こうした救急搬送は年々増加。去年1年間の搬送者数は過去最多の676万人となった。そうした中、一刻を争う救急搬送をより遠隔に進めるために、きのうから新たな取組が始まった。マイナ救急だ。救急搬送の際にマイナカードに健康保険証を登録したマイナ保険証を救急隊員に見せることで受診歴や薬の処方歴を即座に伝えられるというもの。意識不明の場合や通報者が動揺している場合でも病歴や飲んでいる薬を正確に伝えられることで搬送される病院の選定や適切な医療行為の実施に役立つことが期待される。去年マイナ救急の実証事業を行った地域の救急隊員は「正確な情報が核にできることも有効」などコメント。課題もある。去年行われたマイナ救急の実証事業の期間中に救急搬送されたのは15万9492人。このうち、マイナ救急を活用したのは全体の約7%。その理由が「持っているが、そのときには持ち合わせていなかった」というもの。デジタル庁が行ったアンケートでは約3割がマイナンバーカードを持ち歩いていないという結果に。総務省によると、救急隊員が閲覧できるのは氏名・医療情報のみで納税や年金の履歴などは閲覧不可としている。