インド総選挙。熱波の影響でニューデリーで少なくとも70人以上の選挙スタッフなどが熱中症で死亡。モディ首相が率いるインド人民党は議席を60以上減らした。ただ、国営テレビによると与党連合は543議席のうち292議席を獲得し、過半数を維持。モディ首相の3期目が確実となった。高い経済成長を達成し、選挙戦も優位に進めるかにみえたモディ首相がここまで苦戦したのは、なぜなのか。1つめは、北部などの農村地帯で議席を落としたこと。異常気象の影響で農業生産が落ち込み、政権に対する農業従事者の不満が募った。もう1つは若者の雇用。都市部の雇用情勢は安定しているものの、若者の失業率は高止まりしている。日本経済新聞・小柳建彦編集委員は実質的に敗北に近い選挙結果とし、融和的な姿勢がこれから求められると述べた。2027年にはGDPが日本とドイツを抜き世界3位になると予想されている。