日銀は昨日今の金融政策を維持することを決め植田総裁は「当面緩和的な金融環境が続く」との見解を改めて示した。円安が物価の動きに影響を及ぼすことになれば対応を検討するとも述べた。会見の最中も円安は進んだ。今日から始まる大型連休。円安は海外へ向かう人にも影響を与えている。経済界からは懸念の声も上がっている。日本時間の朝から夜にかけても円安はさらに加速した。ニューヨーク市場では植田総裁の記者会見で円安への対応に踏み込んだ発言がなかったなどを受け止め日銀の追加の利上げには時間がかかるとの観測が広がった。アメリカで発表された先月の個人消費支出の物価指数の伸びが市場の予想を上回ったためインフレが根強くFRBの利下げが遅れるとの見方も広がった。このため日米の金利差が意識されて円を売ってドルを買う動きが一段と強まり円相場は1ドル153円台にまで値下がりし約34年ぶりの円安ドル高水準となった。今後は政府日銀が素性介入に踏み切るのかが市場の最大の注目点となっている。