コンクリートの外壁が目立つ神奈川・川崎市にある住宅が今回お邪魔する物件。今回のアイデアハウスは一級建築士の夫が愛する妻の希望を叶えた夢のマイホーム。さっそく家の中へ。入ってすぐに現れたのはカフェのような空間。そして手前にある大きな木の扉が玄関で、中に入ってみると壁一面真っ黒。実はこの壁は鉄板でできているため、磁石がくっつき壁一面が収納スペースに。洋服をかけるラックとしても便利。いよいよ委託の中へ。玄関からの螺旋階段を登ると壁一面が全面窓の9畳のリビングと15畳のダイニングキッチン。そこには一級建築士の夫・大藪元宏さんと妻・佳代子さんがいた。大藪さんはこの道40年、都営大江戸線・汐留駅や2001年に「グッドデザイン」金賞を受賞した大門駅の設計も担当したすごい人。現在は明星大学の特任教授をつとめ、建築設計を教えている。そんなスゴイ人がデザインした広々したダイニングキッチン。佳代子さんのお気に入りが、家族がどこに居ても気配を感じられる空間。結婚31年目。現在は子どもも独立し夫婦2人暮らし。佳代子さんのために考えたアイデア満載の住宅を佳代子さん自身に案内してもらう。壁は一面窓のため明るく、日中はライトがいらないほど。「屋内でも外を感じられる空間にしたい」と南側は壁をほとんどなくし、高さ2.3メートルの全面窓にした。キッチンからアクセスしやすい場所にあるテラスは妻のために作られたスペース。テラスでは室内では難しい燻製料理ができる。そんな料理大好きな佳代子さんの希望を詰め込んだキッチンはアイランドタイプ。吊り下げタイプのワイングラス収納や深さのある引き出し収納には、コップから保存容器までたっぷり入る。ビルトインの大形食洗機も完備。次はリビングへ。リビングとダイニングの間には段差があり、人が集まった際にここでくつろげるようになっている。ひときわ存在感を放つのが壁一面の収納スペース。天井の高さまで無駄なく設計されており、中にはエアコンも収納されている。わずかな隙間まで余すことなく収納になっている。そんな佳代子さんの希望が詰め込まれたこだわりのLDKから問題「ダイニングキッチンが広く見える工夫とは?」。