梅田から電車で5分ほどのところにある大阪市都島区。川に囲まれた緑豊かな住宅街。歩いていると「旧毛馬閘門」との文字が。淀川河川事務所の矢間孝司さん。かつてここには水が流れており、大川と淀川をつなぐ船の通り道になっていた。明治40年に造られた毛馬第一閘門。最盛期には大阪の物流を支えた。当時ヨーロッパで画期的とされた技術を日本で初めて取り入れて造られた。人工的に造られた川には水位の差がある。そこを船が通れるように水の量を調整するのが閘門の役割。日本の近代化を物語る貴重な遺産として重要文化財に指定されている。明治時代に活躍した実業家の屋敷の跡。実業家から数えて五代目に当たる藤田清さん。現在は屋敷の跡を美術館として公開している。重厚な扉の先には国宝9件・重要文化財53件などを所蔵している。明治維新の中を生きた藤田傳三郎は文化を受け継ぐという使命感を持って収集したという。傳三郎は集めるだけでなく、より多くの人に見てもらうことを大切にした。その思いを引き継ぐ藤田さんは現代の作家が作った茶碗に実際に触れて楽しんでもらおうとしている。古いものが大切にされ、代々受け継がれている都島。昭和の香りが残る商店街の入口に街の人が集まる場所があると聞いて訪ねた。去年お店を開いた中田理菜さん。街の人が読み終わった本を持ち寄り次の人に読んでもらおうという取り組み。本には手書きのメッセージが添えられている。中田さんは店構えにもかつての街の記憶を大切に残している。幅広い世代の人たちが気軽に立ち寄れる場にしていきたいと考えている。出演者は「毛馬閘門の辺りをたまに散歩するが、本当に広々と淀川も見えて大きいですし、芝生のところに座って電車を眺めているとあっという間に時間が経ついいところ」等とコメント。藤田美術館は2000点ほどの美術品を所蔵しており、常時30点ずつを入れ替えて公開しているとのこと。
