防衛省は、AIの活用を推進するための基本方針を初めて策定した。方針では「AIは将来の戦闘様相が大きく変化する中、新しい戦い方に対応できるかどうかという課題や、人口減少が急速に進展し人員を効率的に活用することが不可欠となる課題を克服する技術の1つとなる可能性がある」としている。そして「現在のAIには何が課題となっているかを見いだす能力はなく、人間が具体的に課題を特定しその克服のために役立てることが重要だ」としたうえで、「ミサイルなど目標の探知や識別、情報の収集分析、無人の防衛装備品などの7つの分野で重点的に活用していく」としている。その一方で「一定の誤りが含まれる信頼性への懸念や学習データの偏りなどに起因するバイアスのほか、誤用、悪用などのリスクが伴う」として、「国際社会や他国の防衛当局との議論にも注意を払いリスクの低減に取り組む」としている。