大手ガラスメーカー子会社で働く田中さん。男女の社員の待遇に大きな格差があると声をあげ4年前、会社を相手に裁判を起こした。社員およそ30人の会社。総合職は離行などの担当でほぼ男性。一般職は事務の担当でほぼ女性が占めていた。田中さんは希望を聞かれぬまま一般職に振り分けられ経理や人事など仕事をしてきた。働き始めて2年が経ったころ、総合職と一般職の待遇の格差に疑問を持つようになった。納得の答えを得られず2020年8月、田中さんは提訴に踏み切った。2024年5月、東京地裁は判決で事実上男性従業員のみに社宅制度を続け女性従業員に不利益を与えたと指摘し「間接差別」に当たると認め会社側に約380万円の損害賠償を命じた。判決から2ヶ月後、会社は一般職も社宅制度を認めた。さらに一般職は定年まで平社員であることについて昇格制度の見直しも検討しているという。