一体なぜ24時間の喫茶店を開こうと思ったのか。いまから60年前、中学卒業を機に沖縄県北部・大宜味村から上京してきた宮城さん。当時、沖縄はまだ日本に返還されていなかったため、都会で一旗揚げるつもりだった宮城さんが東京で目にしたのは学生運動真っ只中、エネルギーあふれる学生たちだった。「自分が勉強できなかった分、若者たちを応援できる店を作りたい」と思い立った宮城さんは、まずは2年間かけて世界中をまわり美味しい料理を研究。そこで学んだレシピを再現するためあえて外国人シェフを集め、今から50年前、当時はまだ土地代の安かった大宮で25歳で「伯爵邸」をオープン。以来店は若者たちの集いの場となり、週末になると夜中の2時でも若者たちであふれかえるように。若者たちを見守るのが50年経った今でも生きがいだという。