突然の辞意表明から一夜明け、静岡県の川勝知事は今朝、記者団に対し午後3時半に記者会見すると語り県庁に向かった。川勝知事は現在75歳。京都市出身で1985年にイギリスのオックスフォード大学博士号を取得してその後早稲田大学の教授などを経て2009年の静岡県知事選で初当選を果たし現在4期目。2021年6月に行われた静岡県知事選では環境への影響を理由に着工を認めていないリニア中央新幹線の工事を最大の争点に掲げ再選している。川勝知事は過去に何度も自身の発言で物議を醸してきた。2021年10月に行われた浜松市での応援演説の際は御殿場市をさし「あちらはコシヒカリしかない。飯だけ食って農業だと思っている」と御殿場市を揶揄する発言をしていた。川勝知事は責任を鳥給料とボーナスを返上するとしていたが去年7月にそれが返上されていなかったことが発覚すると県議会では不信任決議案が提出された。その結果、1票差で否決されている。否決後川勝知事は「今後不適切な言動があったら辞める」と語っていた。きのうの囲み取材の直前には静岡県選出の立憲民主党・渡辺周衆議院議員に電話し「リニア新幹線の2027年開業の延期が正式に決まり自分の責任は果たした。身を引こうと思うのであなたがやってくれませんか」と後継を打診していたことが分かった。渡辺議員は「突然過ぎる」と即答を避けたという。開業延期が決まったばかりのリニア中央新幹線について自民党静岡県連の関係者は「川勝知事の退場ですべてが変わる。これでリニア工事も進むだろう」と話している。JR東海は「報道は承知しているがコメントする立場にない。」と述べている。JR東海の関係者は「びっくり。今後の展開を注視すると話しているという、などと伝えた。