ヨーロッパで社会問題となっている移民対策。その中で注目されているのがイタリアの移民対策。イタリアは北アフリカからヨーロッパを目指す移民たちの玄関口となっている。移民は去年1年間で15万人以上で前年と比べて約1.5倍に上る。受け入れに伴う負担は年間約18億ユーロとされ、去年には非常事態宣言も出された。メローニ政権は移民などの一時的な収容施設を国外のアルバニアに建設し、今月から運用を始めている。イタリアではこれまでEU諸国などを目指して不法に入国を試みる移民などを海上で救出し、国内の一時収容施設に送った後、難民認定などの審査を行っていた。今後こうした人達をアルバニアの施設に直接送り、本国に送還することでイタリアへの上陸を抑止する狙いがある。こうしたイタリアの政策は他のEU加盟国から注目される一方で、その効果や人権上の問題を巡って大きな論争を呼んでいる。