入札の不調で校舎の改修工事に遅れが出ている相模原市立由野台中学校は、築40年以上で老朽化による雨漏りに悩まされている。雨漏りだけでなくコンクリートが剥がれ落ちたりひび割れたりするなど修繕が必要な場所がそこかしこに見られる。相模原市は大規模な改修工事の入札を4月に行ったが、工事を請け負う業者が見つからず来年以降に先送りとなっている。学校では荷物の片付けなども進めていたが工事の目処は立たず、図書室として使っていた部屋の半分は資料の置き場になったまま。1960年代以降人口が急増した相模原市ではこの時期に建設された多くの学校で今一斉に老朽化が進み修繕や長寿命化が喫緊の課題になっている。相模原市教育委員会では2040年までに市内の小・中学校およそ100校を改修する計画を立てているが、今年度入札が行われた22件の内4件が不調となり影響が懸念されている。消防施設の建設でも入札が複数回に渡って不調に陥るケースが出ている。年間3000万人が訪れる東京ディズニーリゾートがある千葉県浦安市の舞浜地区では、来園客の増加で救急要請への対応が課題となっている。去年1年間の舞浜地区への救急出動は1800回以上、9割がテーマパークに関わるもの。増え続ける救急搬送に対応するため市は東京ディズニーリゾートの運営会社から寄付された土地に新たに消防の出張所を建てる計画を進めてきた。完成すればこれまで消防の空白域だった舞浜地区を含め市内のほぼ全域が消防拠点半径1.5km以内に収まる。通報からテーマパークまでの到着時間も2分30秒短縮される。しかし今年5月と7月の2度に渡って行われた建設工事の入札に参加した業者はゼロで、市は建設費の高騰が理由とみている。市は事業費をこれまでより3億円以上積み増し14億円余りにすることを決め今日3回目の入札を行っている。
