先週、遠藤場は1ドル155円台から円高方向に進み、7日には一時150円台と約2か月ぶりの水準まで値上がりした。要因は「日銀の次の利上げは意外と早いのでは」との認識が市場で広がったこと。日銀が利上げをすれば日米の金利差が縮小し円が買われやすくなる。このきっかけとなったのは日銀が重視する賃金の動き。5日には12月の実質賃金が発表され2か月連続でプラスとなり、6日には日銀・田村審議委員が「2025年度後半には1%程度まで短期金利の引き上げが必要」と発言し利上げ観測につながった。また先週行われた日米首脳会談について、トランプから円安をけん制する発言がでなかったことから市場関係者は「トランプ大統領の発言への警戒感から円を買う動きが一部で見られていてたため、まずは円を売る動きが先行するのではないか」と話す。