曲げわっぱで作られたぐい呑みには鮮やかな色で海がデザインされている。これは透明な樹脂「レジンアート」を取り入れた作品。斬新な作品を生み出すのは伝統工芸士の仲澤恵梨さん。地元の工房で約20年修行し、おととし「大館曲げわっぱ」の世界で初めて女性で独立を果たした。江戸時代から受け継がれる「曲げわっぱ」。仲澤さんは伝統を守りつつ、使い手のニーズにあわせた製品を作り続けている。例えば従来の「曲げわっぱ」は大きいものが主流で、収納時にかさばりやすいのが悩みの種だったが、一回りずつ異なるサイズで作り重ねて保管できるようにした。お茶とお菓子を出すのにちょうど良いトレーはお客さんの声から作った。自身も「曲げわっぱ」の弁当箱を愛用する仲澤さんは、日々お弁当を作る中で感じたことも製品づくりに活かしている。おかずを入れるカップの高さに合わせて浅めにすることで、おかずがよく見えるように工夫した。
独立から約2年、いま仲澤さんは後輩の女性職人とともに「曲げわっぱ」づくりに取り組む。以前、仲澤さんと同じ工房で働いていた佐藤さんは仲澤さんの曲げの美しさに魅了され、「一緒に技を磨きたい」とこの工房に移った。この秋、伝統工芸士の試験に挑む佐藤さん。この日はより曲げの技術が要求される小さなコップ作りに取り組んでいた。独立後、後身の育成にも力を入れる仲澤さん。佐藤さんの姿を若い頃の自分と重ね合わせている。仲澤さんの声掛けで徐々に形ができてきた。これまで男性職人がほとんどだった「曲げわっぱ」の世界だが、「もっと女性の活躍の輪が広がってほしい」と仲澤さんは話す。また、「普段皆さんが何気なく使っている日常にあるものものをわっぱで作りたい。気づけば『わっぱ持っていたよ』っていうようになりたいです」と話す。仲澤さんは今後「曲げわっぱ」でかき氷の器や化粧品のパッケージなども作りたいとしている。
独立から約2年、いま仲澤さんは後輩の女性職人とともに「曲げわっぱ」づくりに取り組む。以前、仲澤さんと同じ工房で働いていた佐藤さんは仲澤さんの曲げの美しさに魅了され、「一緒に技を磨きたい」とこの工房に移った。この秋、伝統工芸士の試験に挑む佐藤さん。この日はより曲げの技術が要求される小さなコップ作りに取り組んでいた。独立後、後身の育成にも力を入れる仲澤さん。佐藤さんの姿を若い頃の自分と重ね合わせている。仲澤さんの声掛けで徐々に形ができてきた。これまで男性職人がほとんどだった「曲げわっぱ」の世界だが、「もっと女性の活躍の輪が広がってほしい」と仲澤さんは話す。また、「普段皆さんが何気なく使っている日常にあるものものをわっぱで作りたい。気づけば『わっぱ持っていたよ』っていうようになりたいです」と話す。仲澤さんは今後「曲げわっぱ」でかき氷の器や化粧品のパッケージなども作りたいとしている。