午後になりいよいよ取り組みが始まるため、行司姿で土俵に上がる。2時間後、再び着替えて付け人としての役割に戻る。行司の出世は、基本的に入門順。幕内格まで25年以上かかる。最後に支度を始めたのは、現役43人のトップ立行司の式守伊之助。行司の場合は、若い頃から仕事が多いという。舵を取るのは親方衆だが、そのサポート役としているという。二所ノ関親方は、秋巡業に参加してバスに乗る順番も番付順となっていて、番付の上から一番前に座るため隣はいつも伊之助さんだったという。昔の話をずっとしてくれるので、巡業で勉強させてもらったという。能町さんは、今度木村庄之助になる伊之助さんが、相撲を見始めたころは十両格だったという。行司の出世は力士に比べてゆっくりだが、見守る楽しみもあるという。