今年1月にオリンピックイヤーを迎えた柳田大輝の初詣に密着、おみくじは大吉で絵馬には「パリオリンピック9秒8台!!」と願い事を書き「9秒8台出せればパリ五輪で表彰台を狙え日本記録が9秒95なので記録を一気に更新したい気持ちがある」などと話した。両親が陸上選手で3人兄弟長男で全員が全国クラスという陸上一家に育ち、本格的に始めた中学で全国大会で表彰台にあがるなど早くから頭角を現す。群馬県の名門で二年生で日本選手権決勝に進出、10秒22の高校歴代2位タイムを叩き出した。武器は広いストライド(歩幅)、少ない歩幅で走ることができ大事な要素の一つだという。他の9秒台ランナーと比較すると220.8cmと2番目に大きく身長比では1位だという。柳田は高校時代まで走り幅跳びをメインに活躍、中学3年で全国大会優勝、高校でも国体優勝を果たしその経験が100mの結果につながった。東洋大学陸上競技部コーチ兼日本代表短距離ディレクター土江寛裕氏は「強いバネを持っていてストライドを出す能力が高い」とした。東京五輪では高校生にしてリレーチームのサポートメンバーとして帯同、目の当たりにした途中棄権に「僕も走ってないけど悔しくて今度は自分が走りたい」と決意したという。日本選手としてピッチをあげるという稀有なアプローチをした。他選手と比べ歩数が一番少なく最も遅かった。これまで日本選手は体格で勝る海外選手と戦うためストライドを広げる課題を持っていたが柳田はストライドは広かったが終盤にピッチが落ち失速していたが上に跳ねる力を前へと意識付けるトレーニングなどを行い課題を克服、その結果が9秒台となった。パリ五輪出場のために日本選手権2位以内が条件、夢の舞台へ大きな一歩を踏み出す。