郵便料金があす10月1日から一斉に値上げされる。はがきは年賀はがきも含めて63円から85円に、これまで84円、94円だった手紙は110円に値上げされる。消費税率の引き上げを除くと、1994年以来30年ぶりの値上げとなる。利用数が減っていることが値上げの背景にある。それに加えて物流コストの上昇などもある。総務省によると、今回の値上げによって郵便事業は来年度は黒字になるが、その翌年度からは、再び赤字になるという見通しを示している。理由は、利用数の減少がさらに続くとみているため。そこで総務省は、郵便料金の制度そのものの見直しを検討することになった。具体的には有識者による委員会が海外での値上げの状況や鉄道や電力などほかの公共サービスの事例も踏まえて、適正な料金の算定方法などを議論していく。安く全国に届く郵便の維持と収支の安定をどう両立するかが焦点となる。