中国の習近平国家主席は、中国とインドは引き続き良き隣人として両国関係を長期的に展望し、第三者の介入を許してはならないとした。習近平国家主席は31日、上海協力機構に合わせて、インドのモディ首相と会談した。モディ首相は、7年ぶりに中国を訪問した。両国関係は、2020年に死者も出た国境での衝突をきっかけに冷え込み、インドでは反中感情が高まった。今回の首脳会談には大きな期待がかかっていて、アジアの二大強国が今後、お互いへの関わり方を変えるをめぐって、どのようなシグナルを出すのか注目されていた。習近平国家主席は、両国の共通点などに焦点を当て、グローバルサウスの発展を推進するにあたり、中国はインドを敵対する相手ではなく、対等なパートナーと見ていることを示した。これは、アメリカがインドに50%という高い関税率を課す政策を決めたことや、中国が警戒するアメリカ主導の安全保障経済協力の枠組み「クアッド」にインドが参加していることを考え合わせるとより深い意味を持つ。中国とインドが外交関係樹立75周年を迎えるなか、中国はインドとより強固な協力関係の構築を目指している。今回、インドのジャーナリストは一時滞在ビザで中国に入国。2023年、両国が互いの報道関係者の入国を禁止したときとは隔世の感がある。インドが中国政府などのビザ発給要件を緩和したほか、双方が観光ビザの発給を再開し、直行便も再開した。専門家は、長年の懸案事項が直ちに解決することへの期待を戒めているが、少なくとも対話の道は開かれた。