ニューヨークで行われている国連総会には、中国からは李強首相が出席している。中国の首相が国連総会に参加するのは2016年以来、9年ぶり。現地では連日国際重視の姿勢を示し、国連を批判するトランプ大統領との違いをアピールしている。今月22日からニューヨークを訪れている李強首相。到着翌日に中国主催の会合を開き、アメリカが対外援助の大幅な削減を打ち出す中、今後5年間で途上国の発展を支援するため2,000件のプロジェクトを実施すると明らかにした。その翌日には気候変動対策でも動きを見せた。習近平国家主席は「気候サミット」でビデオ演説を行い、“気候変動は詐欺だ”と否定するトランプ大統領を念頭に「一部の国が逆行する動きを見せているが、国際社会は正しい方向性を堅持すべきだ」と協調した。中国として温室効果ガスの排出量を2035年までにピーク時と比べて7~10%削減するあらたな目標を打ち出した。こうした国連外交の背景にあるのが、新興国や途上国など“グローバルサウスの国々と結束を強めたい”中国の思惑。今月、中国が主催した上海協力機構の首脳会議で習主席は新たに「グローバルガバナンス・イニシアチブ」という考え方を提唱。この中では“グローバルサウスの国々の意見をより反映させ、現在の国際秩序の「不公平」な状況を是正すべき”だと主張している。李首相は国連のグテーレス事務総長との会談でこの考えに言及して、“連携強化への意欲”を示した。事務総長からは、中国からの支援に感謝の意が伝えられた。中国人民大学・王義桅教授が「中国は平等を外交の重要課題として推進し、グローバルサウス諸国の現代化を支援していく」などと述べた。
