今年、コメの価格高騰を受けて備蓄米が放出された。現在は法律に基づいて国が保有する仕組みになっているが、新たに民間業者が保管しているコメの一部をあてるよう法律を改正する方針が明らかになった。備蓄米の放出で消費者に届くまで時間がかかりすぎるという課題が浮き彫りになった。今の仕組みでは政府から業者に売却する契約などの手続きや出荷前の品質検査、備蓄倉庫の偏在などにより時間がかかる。民間業者があからじめ備蓄米を保管していれば手続きや検査にかかっていた時間を大幅に削減できる。備蓄倉庫が東日本に比較的多く設置されているため、西日本への供給が遅れるケースも指摘されていたが、民間業者が保管することで偏在をなくすことができる。集荷業者や卸売業者が販売目的で持っているコメのうち一定の量を備蓄用に維持することを義務付ける。通常は備蓄用以外の在庫と区別せずに管理し、必要な時に出荷することを想定している。放出は政府が指示し、従わない場合には勧告などを行う。民間備蓄は放出時の品質検査などの必要がない。農林水産省は早ければ来年度にも試験的に民間備蓄を始めることを検討している。価格については、放出するときは適正な利益を加えた上で民間業者が決める方向で検討している。民間業者からは細かい制度設計を慎重に行っていくよう求める声が上がっている。茨城大学・西川邦夫教授は「民間業者が行う日常の流通業務の中に備蓄米の放出などをどう組み込み、どう機動的に行っていくか、制度的な担保が重要。民間業者と政府の意思疎通はこれまでにも増し重要になってくる」と話している。農林水産省は来年の通常国会で食糧法の改正案の提出を目指しているが、具体的に制度の詳細までは決まっていない。
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URL: http://www.ibaraki.ac.jp/
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