草津市のささきクリニック・佐々木康成院長は地域のかかりつけ医として診察だけでなく、日帰りでできる手術も行っている。医師は佐々木さん1人だけ。看護師3人のサポートはあったが、体制に大きな課題を感じていた。診療所には最低限の設備しかなく、かかりつけ医の手術を受けたいと希望があっても少しでもリスクがある患者は病院に紹介していた。こうした中、病院では経営改善のため地域の診療所との連携を模索していた。話し合いの結果、佐々木さんに病院の手術室やスタッフを提供する試みを実施することになった。一般的に病院で手術を受ける場合患者はかかりつけ医から病院を紹介してもらい、その病院の医師に手術してもらう。新たな試みでは、病院がかかりつけ医を非常勤職員として雇用。患者にも病院に来てもらい病院の設備とスタッフを使ってかかりつけ医に手術してもらうという。病院にとっても手術件数を増やし収益の向上につながるメリットがある。ことし1月から、この方法ですでに20回以上手術を実施したという。病院も地域の診療所と連携が深められメリットは大きいと考えている。