トヨタ自動車が1年間の決算を発表。営業利益は5兆3500億円を超え、純利益もおよそ4兆9000億円と国内の製造業ではじめて4兆円台を超えた。傘下のダイハツ工業や豊田自動織機で認証不正問題が相次ぎ、国内での販売台数が減少したなかでも過去最高の業績に。追い風となったのは歴史的な円安。トヨタの場合、ドル円相場が1円円安に進むと利益を450億円押し上げるが、今回、円安の効果だけで6850億円の増益となった。また、ハイブリッド車の売り上げが北米で好調。バイデン政権はEVの普及を図るため、最大7500ドル(約115万円)の税制優遇を打ちだしているが、アメリカの調査会社によると、電気自動車と比べてハイブリッド車は4割近く安い。3月に開かれたニューヨーク自動車ショーではガソリン車、ハイブリッド車の新モデル発表が相次いだ。過去最高の業績をあげたトヨタだが、来年3月までの業績予想において、営業利益で2割近い減益を見込んでいる。