森田さんは「米国長期金利の行方について、通常であれば利下げが始まると長期金利は低下するということになりますが、過去にはいろんなパターンがありました。今世紀に入ってから、3回しか利下げ局面はないんですね。その中で、はっきりと利下げ開始後にすぐに長期金利が下がったのは2007年。しかし、サブプライムの問題があってその後リーマン危機に至りました。それ以外の2回に関しては、しばらく長期金利は下がりませんでした。下がりにくい局面とそうでない局面の違いというのは、その事前の状況にもよって、1980年代から1990年代はいろんなパターンがあります。特徴的なのは、この90年代の後半にあった2回の利下げ局面で、利下げは始まりましたが、景気はリセッションには至りませんでした。1970~80年代初めは、利下げが始まった後多くのケースで上昇してしまっています。今回は利下げ局面に入っても、ゼロまで下がるというのはちょっと現実的にはない。FF金利そして長期金利については、4%前後があっても3%後半ぐらいまでの短期金利の引き下げに今回は留まるのではないでしょうか」などと話した。