地震大国・日本でいつやってくるか分からない大地震に対し、どのように備え災害に向き合えばいいのか。約50年にわたり防災のあり方について研究を続ける河田恵昭氏に話を聞いた。河田氏は日本の防災について「世界一。十分じゃないけど世界で1番進んでいる。法律体系がきっちりしている。災害救助法とか災害対策基本法とか、被災者生活再建支援法があるのは日本だけ。にも関わらず被害が大きい。防災をやらなきゃいけないと言ったってレベルが違う。日本の災害レベルは高いから難しい。そう簡単にはいかない。」と話した。さらに河田氏は国民の防災意識もまだ足りていないと強調した。多くの日本人が地震による脅威をひとごとに感じている状況に警鐘を鳴らす河田氏。過去の悲しみを繰り返さないために一人ひとりが地震に対し自分ごととして向き合うことが最も重要だという。では地震に備えるためいま私達ができることとは何なのか。能登半島地震による石川県などの建物被害の数は8万件を超え、中には耐震基準を満たしていない住宅が多かったことも指摘されている。河田氏は住宅全てではなく一部の部屋の強度を増すだけでも減災効果はあると話す。河田氏によると耐震工事の費用は一部屋あたり70万円程度。また河田氏は自分のことだけでなく周りの大切な人に思いをはせることが災害を自分ごととして行動するための第一歩だと話す。