きょうの為替の見通しは大和アセットマネジメント・岩手幸久。ドル円予想レンジは150.40円~152.50円。注目ポイントは「高市トレードによる株高からの円安圧力」。本日の首相指名選挙では高市氏が首相に選ばれる見通しが強まっている。維新との連立によって過度な財政悪化懸念は和らいでいるが、株高による円安圧力はまだ続く可能性を指摘。10月4日の自民党総裁選で高市氏が勝利した後の金融市場の動きを振り返る。円安についてはヘッジ需要による円売りが時間差で発生したことが要因と推察される。総理大臣指名選挙で高市氏が選ばれることは織り込み済みではあるものの、この仮説が正しければ思いのほか円安圧力が続きやすい。さらに円安による企業業績の拡大期待も重なると円安と株高のスパイラル的な動きも想定される。また日米の金融政策について、米国は年内残り2回の利下げを完全に織り込んでおり、日本は首相交代直後である今月末の利上げは難しいとみられる。短期的には日米金利差が縮小しづらい状況になり、ドル円は株高を追い風に今月上旬につけた153円20銭台を目指す展開を想定する。
