G7サミット(主要7か国首脳会議)などを終え、岸田総理大臣は帰国の途に就いた。政治部・官邸キャップ・川西記者のリポート。G7サミットの成果を問われた岸田総理が特に強調したのが、経済安全保障をめぐり対中国で一致できたことだった。政府関係者は、去年の広島サミットで主要テーマだった経済安全保障の議論が、「しっかり進化して、G7の中で問題意識が明確化されてきている」と胸を張っていて、実際、出席者からも評価する声が出た。また、岸田総理大臣は期間中、「G7首脳全員と個別に言葉を交わし、相当突っ込んだ話が出来たようだ」としている。ただ、今回の成果が、低迷する内閣支持率の回復にどの程度つながるかは見通せない。岸田総理大臣は事態打開のため、解散総選挙や改造人事の可能性を問われると、「今は考えていない」と従来の答えを繰り返した。憲法改正も今の国会での実現は事実上断念に追い込まれ、9月の自民党総裁選での再選に向けて、総理の手持ちのカードはどんどん少なくなっているのが現状。