50回目を迎えることしの放送文化基金賞には全国から寄せられた265件の応募や推薦の中から、16の作品と19の個人やグループが選ばれた。ドキュメンタリー部門ではNHK福岡放送局が制作したETV特集「膨張と忘却〜理の人が見た日本の原子力政策〜」が最優秀賞に選ばれた。長年、国の原子力政策に関わった吉岡斉が残した未公開の資料などをもとに、政策決定の舞台裏に迫った。ドラマ部門の最優秀賞にはNHKスペシャルシリーズ「宗教2世神の子はつぶやく」が選ばれた。子どもの視点から宗教2世の問題を描き、主役の河合優実の演技や綿密なリサーチに基づく脚本や演出が高く評価された。エンターテインメント部門ではCBCテレビが制作した「歩道車道バラエティ道との遭遇」がマニアックな探究心のある珠玉のバラエティー番組だとして最優秀賞に選ばれた。ラジオ部門の最優秀賞にはひきこもりの悩みや本音など当事者の声を紹介するNHKの「みんなでひきこもりラジオ」が選ばれた。放送文化基金賞の贈呈式は来月9日に行われる。