スーパーJチャンネル なるほど!ハテナ
コメの売れ筋に大きな変化が起きている。足立区のスーパーのコメ売り場で売られていたのはコシヒカリやあきたこまちなど産地や品種が単一の銘柄米のみ。入札で放出された備蓄米を含むブレンド米は入荷後すぐに売り切れるという。銘柄米はいまだ4000円代後半まで高騰しているのに対しブレンド米は3000円台半ばと1000円以上の差が。全国のスーパーでのコメの平均価格は5kgあたり税込みで4176円と3集連続の値下がりで前週より48円安くなった。このうち銘柄米の平均価格は4443円で前週より14円値上がりしている。一方ブレンド米などは3834円で前週より64円値下がりしている。ブレンド米値下がりの背景には競争入札の備蓄米が店頭に並び始めたことにある。JAグループの卸売業者全農パールライスが精米するパールライスのお米はJAが落札した備蓄米などが含まれている。JAの直売所などではこうしたブレンド米が3500円を切る価格で売られている。マーチャンダイジング・オンによる調査では、今月のデータを集計するとコメ5kgの売れ筋ランキングに大きな変動が。備蓄米の入札が始まった3月と今月で売れ筋を比べてみると6月には6つのブレンド米がランクイン、1位から5位まで全てブレンド米が占めていた。ブレンド米の価格は全て3000円台となっている。さらに会社のホームページで毎日更新しているのが全国のスーパーでのリアルタイム価格。店頭販売のコメの平均価格と実際に客が購入したコメの平均価格は500円ほどの差がある。開きが大きくなっているのは実際には安い・買いやすいコメが世の中に広まってきている、必然的に消費者は安いコメの購入頻度が上がっている。大阪市のスーパーでは高止まりが続く銘柄米よりブレンド米の方が売れ行きが好調だという。人気が高まるブレンド米はどうやって作っているのか。取材班が向かったのはブレンド米などを製造・販売する東洋ライス サイタマ工場。ブレンド米を作るポイントは精米をする前にブレンドすること。東洋ライスではブレンドの比率を決めるのに主観的と客観的2つの観点にこだわっている。主観的にはブレンダーが食べて決める、客観的には味度メーターの数字で決めるという方法となる。コメの美味しさを測る味度メーターでは炊けた状態にしたコメの保水膜を測定して点数を表示する。80点だと粘り気のある美味しいご飯となり、半年・1年後だと点数が下がってくるという。