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米国のトランプ次期大統領の打ち出す人事が波紋を広げている。日本テレビ国際部・小林部長の解説を紹介。1期目のときとは打って変わって、異例ともいえるスピードで重要な人事をやつぎばやに発表している。来年1月の就任式を終えた瞬間から、すぐにトランプ氏の思いどおりに事が進められるように、着々と準備を進めているといった印象。注目したいのが、司法長官として発表されたマット・ゲーツ下院議員。共和党の中でもごりごりの右派で、挑発的な発言でこれまでも物議を醸してきた人物。性的人身売買の疑いで司法省の調査対象にもなったことがあるといった人物。熱烈なトランプ支持者である、ゲーツ氏を司法長官という重要なポストに就けて、司法省を思いどおりに動かしたいというねらいがありそう。トランプ氏は4つの訴訟を抱えているのだが、そのうち2つは、この司法省がトランプ氏を起訴している。ただ、米国では現職の大統領を罪に問うことができないとされているので、これらの訴訟は取り下げられることになる見通し。ゲーツ氏を司法省のトップに据えて、司法省の内部でも自分に逆らう人を徹底的に排除する可能性が高いと見られている。動きだしたのがハリス陣営。トランプ氏が復しゅうと報復の計画を実行に移すのを阻止しなければならないと、支持者に対して早速、支援や寄付を呼びかけるメールを送っている。ゲーツ氏が司法長官に就くと、政敵であったバイデン政権の人々への復しゅうも始まると見られており、これ、民主党側も身構えているという形。国務長官に正式に発表されたマルコルビオ上院議員。ルビオ氏は、中国やイランへの強硬姿勢で知られていて、ウクライナへの軍事支援には反対の立場で、ロシアに有利な形になったとしても、停戦すべきだという主張の人なのだ。トランプ氏は声明で、敵対者には決して引き下がらない、恐れを知らない戦士だと評価している。国防長官については、ピート・ヘグセス氏の起用をすでに発表している。イラクやアフガニスタンでの従軍経験のある軍人出身で、その後、保守系のFOXニュースで8年間、司会者を務めた人。