ノーベル化学賞 AIでたんぱく質構造を高精度予測

2024年10月9日放送 21:29 - 21:32 NHK総合
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ノーベル化学賞の受賞者が発表され、きょうもAI(人工知能)に関係する研究者が選ばれた。ノーベル賞の選考委員会は、ことしのノーベル化学賞に、米国ワシントン大学・デイビッド・ベイカー教授と米国のIT企業グーグルのグループ会社で英国・ロンドンに本社のあるDeepMind社・デミス・ハサビスCEO、研究チーム・ジョン・ジャンパー氏の計3人を選んだと発表。ベイカー教授は、たんぱく質を構成する20種類のアミノ酸から、ほかのたんぱく質とは異なる全く新たなたんぱく質を設計することに成功。ベイカー教授は「一緒に仕事をしているすべての人に感謝したい」と述べた。ハサビスCEOとジャンパー氏は、アルファフォールドと呼ばれるAI人工知能モデルを開発し、長年にわたり難問とされてきたたんぱく質の立体構造を高精度に予測することに成功。DeepMind社は2015年に囲碁のコンピューターソフト「AlphaGo」を発表。世界トップクラスの韓国人棋士との5番勝負の対局で、4勝1敗で勝利し、AIの可能性を世界に示したことで、大きな話題となった。2016年に、アルファフォールドの開発に取り組み始め、今回の受賞につながった。生命にとって欠かせないたんぱく質。ノーベル賞の選考委員会は、独自のたんぱく質を設計できるようになったことは人類にとって最大の利益だと評価。AI(人工知能)の発展について、ベイカー教授は「他の2人の受賞者が開発したAIの手法を応用することで、たんぱく質の設計の正確性などが大幅に向上した」と述べた。AI活用に詳しい、北里大学未来工学部・齋藤裕教授は「特にたんぱく質を研究する分野に与えたインパクトは大きい」と述べ、受賞が決まった3人の功績をたたえた。一方、AIを研究に活用する際にどこまでを委ねるかについては「AIはできることが増えて、非常に強力なツールなので、それと共存する中では、研究の方向付けは人間が人間のためにやらないといけない」と話していた。あすは、文学賞の受賞者の発表が行われる。


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