2024年10月9日放送 21:00 - 22:00 NHK総合

ニュースウオッチ9
▽衆院解散で選挙へ号砲▽国会の舞台裏で何が?

出演者
広内仁 斉田季実治 佐藤真莉子 星麻琴 吉岡真央 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

きょう衆院解散 カメラが捉えた“舞台裏”

きょう、総理大臣の就任から戦後最短で衆議院が解散。その陰では、分刻みで奔走する人たちの姿が。解散の舞台裏に密着。

オープニング挨拶

キャスター陣がオープニングの挨拶。

(衆院解散のニュース)
首相 衆議院を解散 事実上の選挙戦へ

きょう午後、衆議院が解散された。今月27日の投開票に向けて、事実上の選挙戦に入った。解散を迎える日の朝、石破総理大臣は、自民党の選挙対策本部の会合で「本日衆議院を解散する。私どもがこの選挙で勝つことが日本国のため」と述べた。焦点となっていた収支報告書に不記載があった議員などの扱いについて、計12人を公認しないことが発表された。具体的には、党員資格停止などの処分を受け、これまでに非公認とする方針を固めていた6人に加え、地元での理解が十分に進んでいないと判断した6人。このうち越智衆院議員は、すでに立候補しない意向を示している。非公認と決まった人のうち、10人は旧安倍派出身が占め、執行部の判断に不服の声も聞かれた。

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三ッ林裕巳下村博文中根一幸今村洋史大塚拓小田原潔平沢勝栄石破茂細田健一自由民主党菅家一郎萩生田光一西村康稔越智隆雄高木毅

午前9時過ぎ、臨時閣議で衆議院の解散が決定。これに対して野党が反発。立憲民主党など野党4党の国会対策委員長が、額賀衆議院議長と会談。国会の会期延長を申し入れたが、議院運営委員会で自民党、公明党の反対多数で否決。さらに野党4党の党首が会談。石破内閣に対する不信任決議案を提出する方針を確認した。立憲民主党・野田代表は「石破総理は予算委での審議を拒み、国会の会期延長にも応じていない党利党略を優先させたと判断ぜざるを得ない」と述べた。

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首相 衆議院を解散 各党トップの論戦で

行われた党首討論。衆議院の解散を控え、各党トップによる最後の論戦。立憲民主党・野田代表は「“相当程度が非公認”と総理言っていたが、相当程度が公認ではないか」とただし、石破総理大臣は「少ないと言うが、それがどれほど厳しいものか、よくよく判断した上でのこと。最終的な判断は主権者たる国民に任せたい」と述べた。野田代表は「“裏金隠し解散”ではないか」とただし、石破総理は「私どもが政権を引き続き担わせてもらうことが最も肝要。正々堂々国民に審判を仰ぐのが姿勢」と述べた。日本維新の会・馬場代表は「(企業団体献金の)新しい申し出があった場合、どう対応するのか」とただしま、石破総理は「この職に務めている間は、政治資金パーティーをやるつもりは全くない」と述べた。共産党・田村委員長は、長時間労働の是正について「賃上げと一体の労働時間短縮『1日7時間・週35時間』を大きな目標として、実現するために政治瀬菌を果たしてくべき」とただし、石破総理大臣は「もっと短くなければいけない。中小企業でそれを可能にするには価格転嫁がきちんと行われていかなければならない。実現のために全力を挙げて取り組む」と述べた。国民民主党・玉木代表は、「政策活動費は廃止も含めて議論する発言があった。選挙で1円も政策活動費は使わないと明言してほしい」とただし、石破総理は「いろいろな選挙区でいろいろな事情もある。いろいろな党と厳しい戦いをしている地域もある。適法な範囲内で現在許されている政策活動費を使うことは可能性としては否定しない」と述べた。

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首相 衆議院を解散 内閣不信任案提出も…

内閣不信任決議案が提出されたため、予定よりも30分遅れて開かれた衆議院本会議。不信任決議案の動議が出されるが、解散詔書が額賀衆議院議長に伝達される。額賀衆院議長は「日本国憲法第7条により衆議院を解散する」と述べた。与党が万歳三唱する一方、野党が直立した状態で衆議院が解散。不信任決議案は採決されず、廃案となった。

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額賀福志郎
首相 衆議院を解散 選挙へ臨戦態勢に

衆議院が解散されたあと、石破総理大臣は公明党、自民党を訪問。選挙に向け、臨戦態勢に入っている。

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公明党石破茂自由民主党
首相 衆議院を解散 各党の反応は

衆議院の解散を受けて、各党は。自民党の森山幹事長は「国民の暮らしと経済の両面で豊かにしていくための新たな道筋として、地方創生をすることを訴えていきたい。過半数をしっかり取れるよう頑張りぬいていきたい」、立憲民主党・野田代表は「こんなに大急ぎで解散するのは“裏金隠し解散”だと改めて思った“政権交代が最大の政治改革だ”と強く訴えていきたい。自民党・公明党を過半数割れに追い込み、党としては比較第1党を目指す」、日本維新の会・馬場代表は「政治とカネの問題があまりにも不透明。どう改革するか。お金に関する問題は厳しく有言実行してきた。それを訴える選挙にしたい」、公明党・石井代表は「どこの政党、どの候補者が本気で政治改革をやろうとしているのかが問われる選挙になる。政治改革をしっかり断行。物価高対策や少子化対策、防災・減災対策を中心に訴えていきたい」、共産党・田村委員長は「自民党の政治が全体的に行き詰まっていることが国会で明らかになった。大企業・大富豪優遇の経済政策から暮らしの応援で経済を立て直していく。大いに訴えていきたい」と述べた。

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国民民主党・玉木代表は「“古い政治をぶっ壊して、政治を新しくしていく、新しい政治をつくろう』と訴えたい。手取りを増やす経済政策、減税と社会保険料の減免、ガソリン代、電気代、エネルギー価格を引き下げる。しっかり進めていきたい」、れいわ新選組・山本代表は「経済対策を打たなければならず、消費税廃止は絶対。少しでも物を買ってもらう。“消費が誰かの所得に変わっていく”という循環の拡大を大急ぎでやらなければ大きな不況がやってくる」、社民党・福島党首は「“うそつき内閣”による“トンズラ解散”だ。政治とカネの問題に決着をつける歴史的な選挙だ」、参政党・神谷代表は記者団に対し「大義がない“ご都合解散”だと受け止めている。国民の負担率を下げるということで消費税の減税を訴えていきたい。国民の生活を豊かにする政策を訴えていきたい」と述べた。

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れいわ新選組参政党国民民主党山本太郎玉木雄一郎社会民主党神谷宗幣福島瑞穂
れいわ新選組 衆院選の公約発表

れいわ新選組は衆議院選挙の公約を発表。れいわ新選組・山本代表は「一丁目一番値は経済政策」と述べた。公約では、個人消費を活性化させるため、消費税を廃止するほか、国民健康保険料や介護保険料などの社会保険料を引き下げるとしている。年金給付の引き上げやインフレ対策として季節ごとに10万円を支給することも盛り込んでいる。さらにエネルギー政策では、原子力発電所を廃止し、脱炭素産業に10年間で200兆円を投資するとしている。このほか子ども子育て政策では子どもへの手当として、高校卒業まで所得制限なしで一律1か月に3万円支給するほか、保育費や給食費、子どもの医療費などを無償にするとしている。また災害対応に国が責任を持つため、防災省の設置も打ち出している。一方、政治とカネの問題を受けて、政治改革を進めるため、関係者を招致して問題の解明を行う調査特別委員会を設置するとしている。コロナについて言及。

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れいわ新選組山本太郎衆議院議員総選挙
首相 衆議院を解散 有権者は 被災地は

衆議院の解散について、街の人たちはどう感じているのか聞いていた。新宿駅前では「解散自体は意味があれば妥当。」などといった声が聞かれた。能登半島地震と、先月の記録的な大雨の影響が残る被災地では「解散よりも普通の生活しか考えていない。」などといった声が聞かれた。

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新宿駅輪島(石川)
事実上の選挙戦へ 首相“日本創生解散”

政府は、解散を受けて臨時閣議を開き、衆議院選挙の日程を来週15日公示、27日投開票とすることを決めた。各党は、今月27日の投票に向けて、事実上の選挙戦に入った。石破総理大臣は記者会見で「国民の暮らしを経済、心の両面で豊かにしていくため、新たな道筋として地方創生を進めていく。この解散は“日本創生解散”。われわれの政権は日本を守る。国民を守る。都市の安全を確保し、地方の暮らしを守る。若者・女性の機会を守る」と述べた。

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解説 選挙で問われるもの

政治部・中田晋也部長がスタジオで解説:解散を受け各党の主張を見てきたが、何が問われる選挙か?という問いに「各党の訴えの中心は政治とカネの問題をどう解決していくのかになると思う。ただ有権者目線からすると自分たちの暮らしどうなるのかが最優先。さまざまな問題を議論してほしい」などと話した。自民党は12人の非公認を発表。石破総理大臣がかかげる“国民の納得と共感”は得られるか?という問いに中田部長は「石破総理は記者会見でこのワーディングを使ってる。厳しい姿勢を示す必要があると思うが、非公認となった人、旧安倍派の人たちからすると不満も残る形。党内の結束が今後出てくるのかを見る必要がある」などと話した。。

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石破茂自由民主党

野党は党首会談などを行った。野田代表は“本気の政治改革”を掲げていたが、野党連携して与党に対峙できるのか?「解散のときのNHKのインタビューで、野田代表は“早い解散だったので、野党の連携の準備がまだ整ってない”と話していた。野党の連携、一枚岩で対じできるかは不安が残るような形。一方で不信任決議案を出したときには4党結束して出している。その辺をどう選挙につなげていくかがこれから問われる」。

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日本放送協会野田佳彦
ニュースの舞台裏 衆院解散の陰で奔走 密着!国会職員

きょう行われた衆議院の解散、舞台裏では何が起きていたのか初めてカメラが入った。解散という政治の大きな節目を迎え、裏方として分刻みで調整を進める国会職員の姿があった。朝8時前、衆議院議院運営課・畠山利行さんは、解散が宣言される本会議の開催に向けて、さまざまな調整を行っている。どんな事態になっても円滑に本会議が開催されるよう、過去の事例集を確認しながら最後の詰めの作業に当たっていた。午前9時過ぎ、政府は臨時閣議を開き、衆議院の解散を決定。この情報は衆議院・浜田靖一議院運営委員長から、畠山さんに直接伝えられた。しかし解散ということばは口にしようとはしない。国会内では、解散詔書が読み上げられて解散となるため、それまでは公言はしないのが暗黙のルール。解散の舞台となる本会議場でも、国会職員たちが整備を進めていた。解散前に額賀衆院議長が読み上げたことばの次第書きを作っているのも国会職員。

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浜田靖一衆議院額賀福志郎

昼の12時前、畠山さんは与野党の筆頭理事が話し込む場に同席。このとき野党4党は石破内閣に対する不信任決議案を提出する方針を確認していた。畠山さんは「想定のすみっこにはあったが、ちょっと修正が必要」と述べた。本会議などの時間を変更する見込みとなったことを、すべての会派に共有して回っていた。時間の変更について、職員が一斉に関係各所に電話。間違いがないように直接伝えていた。午後4時前、内閣総務官が解散詔書を運んでいるとき、記者団が集まる廊下で電話を受ける国会職員の姿が。すぐさま解散詔書を受け取る林官房長官に、このあとの段取りを説明。解散詔書が林官房長官の手に渡ったころ、畠山さんたちは自室のテレビでその様子を見守っていた。畠山さんは「事務的には特に問題がなかったのではと正直ほっとしている」と述べた。国会職員たちは、解散総選挙のあとに始まる次の国会に向けて、気持ちを新たにしていた。

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注目点 今回の選挙では

解散によって行われる今回の衆議院選挙の特徴を紹介。1つ目は戦後最短。総理大臣の就任から投開票までの期間が最短。投開票は石破総理大臣の就任から26日後に行われることになる。2つ目は1222人。これは立候補予定者数で、今回の制度になってから選挙区で野党候補が一本化されるなどしたことも影響して過去最少だった前回と比べ増える見込み。内訳は小選挙区1090人、比例代表132人。今回の衆議院選挙は、小選挙区289、比例代表176、計465議席を巡って争われる。更に今回の選挙を機会に政界を引退するベテラン議員。自民党・二階俊博元幹事長や立憲民主党・菅直人元総理大臣など、与野党計20人余が次の選挙には立候補せず、今期限りで引退。

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解説 27日投開票 注目点は?

政治部・中田晋也部長がスタジオで解説。解散時の勢力は自民党、公明党で過半数を占めているが、選挙後、永田町の景色はどうなると思う?との問いに「分からないとしか言えない。衆議院選挙も参議院選挙もそうだが、選挙期間中の幹部の一言でがらっと変わる、情勢が変わったり、一気に風向きが変わったりというようなことがある。」などと話した。1票を投じる有権者は今回の選挙のどこに注目すればいいのか?との問いに「それぞれ有権者の関心が違う。政治には緊張感がある程度必要。有権者にとっていい政策も進まない。それぞれ関心のあるテーマで各党の公約を比較して、投票に行くというようなことが必要になるのでは」などと話した。

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参議院議員選挙永田町(東京)衆議院議員総選挙
(衆院解散以外のニュース)
ノーベル化学賞 AIでたんぱく質構造を高精度予測

ノーベル化学賞の受賞者が発表され、きょうもAI(人工知能)に関係する研究者が選ばれた。ノーベル賞の選考委員会は、ことしのノーベル化学賞に、米国ワシントン大学・デイビッド・ベイカー教授と米国のIT企業グーグルのグループ会社で英国・ロンドンに本社のあるDeepMind社・デミス・ハサビスCEO、研究チーム・ジョン・ジャンパー氏の計3人を選んだと発表。ベイカー教授は、たんぱく質を構成する20種類のアミノ酸から、ほかのたんぱく質とは異なる全く新たなたんぱく質を設計することに成功。ベイカー教授は「一緒に仕事をしているすべての人に感謝したい」と述べた。ハサビスCEOとジャンパー氏は、アルファフォールドと呼ばれるAI人工知能モデルを開発し、長年にわたり難問とされてきたたんぱく質の立体構造を高精度に予測することに成功。DeepMind社は2015年に囲碁のコンピューターソフト「AlphaGo」を発表。世界トップクラスの韓国人棋士との5番勝負の対局で、4勝1敗で勝利し、AIの可能性を世界に示したことで、大きな話題となった。2016年に、アルファフォールドの開発に取り組み始め、今回の受賞につながった。生命にとって欠かせないたんぱく質。ノーベル賞の選考委員会は、独自のたんぱく質を設計できるようになったことは人類にとって最大の利益だと評価。AI(人工知能)の発展について、ベイカー教授は「他の2人の受賞者が開発したAIの手法を応用することで、たんぱく質の設計の正確性などが大幅に向上した」と述べた。AI活用に詳しい、北里大学未来工学部・齋藤裕教授は「特にたんぱく質を研究する分野に与えたインパクトは大きい」と述べ、受賞が決まった3人の功績をたたえた。一方、AIを研究に活用する際にどこまでを委ねるかについては「AIはできることが増えて、非常に強力なツールなので、それと共存する中では、研究の方向付けは人間が人間のためにやらないといけない」と話していた。あすは、文学賞の受賞者の発表が行われる。

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