- 出演者
- 広内仁 斉田季実治 佐藤真莉子 星麻琴 吉岡真央
オープニング映像。
政治の雲行き。きょう所信表明演説を行った石破首相。政治資金問題で失われた政治への信頼を取り戻すと強調した。演説のあとには、収支報告書に不記載があった議員を衆議院選挙で公認するかどうかを巡って、与野党から発言が相次いだ。衆議院の解散総選挙をにらんだ攻防が激しさを増している。就任後初めてとなる所信表明演説に臨んだ石破首相の演説は、やじと拍手が入り乱れるものとなった。石破首相は「納得と共感をもらいながら、安全安心で豊かな日本を再構築する。“ルールを守る”“日本を守る”“国民を守る”“地方を守る”“若者・女性の機会を守る”5本の柱で日本の未来をつくり、未来を守る」と述べた。
石破首相が掲げた5本の柱。「地方を守る」については、地方創生の交付金について、当初予算ベースで倍増を目指すなどとした。「国民を守る」では、内閣府の防災担当の予算や人員を抜本的に強化したうえで、専任の大臣を置く防災庁の設置などに取り組む考えを示した。柱の1つ目として掲げたのが「ルールを守る」。収支報告書に不記載があった議員について、石破首相は「問題を指摘された議員と改めて向き合い、反省を求め、ルールを守る、倫理観の確立に全力を挙げる」と述べた。このあと、記者団から不記載があった議員への対応を問われると、石破首相は「何も決まっていない」、旧安倍派幹部へのヒアリングについて「必要であればしたいと思っている」と述べた。
所信表明演説について、自民党・森山幹事長は「非常に力強い所信表明だった」、収支報告書に不記載があった議員を公認するかどうかについては「党の決まりに基づいて対応することが大事」と語った。公明党・石井代表は「自分の思いをしっかり込めた所信表明になっていると思った。(不記載議員の公認)推薦依頼があった場合、個別の議員ごとにケースバイケースで判断する」と述べた。野党からは。立憲民主党・野田代表は「近代まれに見るスカスカの所信表明。(不記載議員の公認)見事に言行不一致を示している」、日本維新の会・馬場代表は「薄っぺらい、具体的な言及のない、パッションもない“ないないづくし”の所信表明演説。(不記載議員の公認)“(不記載を)やったん勝ち”だったのかな」、共産党・田村委員長は「ここまで自民党政治が劣化しているのかというほどの中身のなさ。(不記載議員の公認)裏金事件の幕引きを図る総選挙をねらっていたとしか言いようがない」、国民民主党・玉木代表は「無味乾燥でかんでも味がしないガムのよう。(不記載議員の公認)これまでの自民党を明確に継承しているよう」、れいわ新選組・山本代表は「近いうち増税だわ。経済音痴で不況に逆戻り。被災地と国民切り捨てにするぞ」とコメント。一方、自民党は新たなポスターを発表。キャッチコピーは「日本を守る。成長を力に」。石破首相はきょうの閣議で低所得世帯向け給付や中堅・中小企業の賃上げ支援などを盛り込んだ新たな経済対策を策定するよう閣僚に指示、衆院選後に速やかに今年度の補正予算庵を国会に提出する考えを示した。立憲民主党の野田代表は会見で党単独での政権を目指すことを示した。また、野田代表は地方組織幹部を交えたオンライン会議で政権交代の実現へ協力を呼びかけた。
臨時国会の審議日程を巡って、自民党と立憲民主党の国会対策委員長が会談。対応を協議した結果、立憲民主党は十分な討論の時間が確保されることを前提に、自民党側の提案を受け入れ、9日に党首討論を開催することで大筋で合意。ただ通常より討論時間を延長するよう求め、引き続き協議することになった。野党側は、予算委員会の開催も求めていく方針。立憲民主党・笠国対委員長は「(予算委で)しっかりとした議論を行ったうえで、国民に信を問うのが正道であり筋。ただ党首討論も重要ではあるので、それにふさわしい時間をきちんと確保すべく取り組んでいきたい」、自民党・坂本国対委員長は「(これまで)延長したことはないので、せいぜい15分。1時間は区切りのいい時間ではないか。各党の考え方やそれに対する総理の答えは十分できる」と述べた。
きょうの所信表明演説。文字数は約9500文字と2012年に自民党が政権を奪還して以降、歴代総理の中で最も多くなった。石破首相の力の入れようがうかがえるが、野党からは、中身がなく、政治とカネの問題に対する反省が見えないなどという批判が相次いだ。衆議院選挙に向けて、自民党が収支報告書に不記載のあった議員を公認するのかどうか、判断する時間は限られている。石破首相が言う納得と共感を得られるのか、問われることになる。
東京都内のコールセンターに実際にあった電話を紹介。カスタマーハラスメント、いわゆるカスハラを防ぐ全国で初めての条例が、東京都で成立した。きょう東京都議会本会議で、全会一致で可決成立したカスハラ防止条例。カスハラを「客から就業者に対しその業務に関して行われる著しい迷惑行為で、就業環境を害するもの」と定義。「何人もカスハラを行ってはならない」などと規定。その上で客や事業者などの責務として、カスハラを防ぐための対応を取るよう定めているが、罰則はなく来年4月1日から施行される。電機メーカーも理不尽なクレームなどの増加に悩まされていた。会社では、こうしたケースを共有して分析。カスハラだと判断した高額賠償の要求や長時間の拘束などの行為は、対応を断ってもよいとする対応方針を去年取りまとめた。今後は、同業他社と協議会を立ち上げ、業界全体で対応していく方針。カシオ計算機第一お客様相談室・向山徳一室長は「(他社と)意見交換、情報公開をして互いに環境が整備されていけば」と語った。
中東情勢にも影響を与える米国の大統領選挙は、投票日まであと1か月に迫った。最新の全米の支持率は、ハリス副大統領49.1%、トランプ前大統領46.9%ときっ抗している。トランプ前大統領は党の指名獲得後、繰り返し集会を開催。いまトランプ陣営が強化しているのが郊外や農村部での戸別訪問。戸別訪問の武器は、事前に集めたデータベース。性別や年齢、支持政党などの情報を活用。1軒1軒くまなく回る、まさにどぶ板選挙。初めて戸別訪問に参加した27歳男性は、牛400頭を飼育する酪農家だが、民主党政権になって以降、経営は大きく落ち込んだ。ハリス副大統領を支持する気持ちにはなれないという。
ハリス陣営も、米国・ペンシルベニア州で繰り返し集会を行っている。ハリス副大統領の人気を支えるのが、都市部の学生。ペンシルベニア州第2の都市・ピッツバーグ。学生ローンなどの経済負担を軽くしてくれると期待が高まっていた。課題は学生ら若者の投票率が低いこと。トランプ陣営ほど組織的ではないが、学生どうしの横のつながりで、投票に行ってもらうよう呼びかけている。さらにSNSで若者の取り込みを図る。約500万人のフォロワーを持つインフルエンサー・トリダンラップさんを党大会に招待。ふだん見られない党大会の裏側を発信してもらい、知名度アップにつなげようとしている。ダンラップさんは「投票先を決めていない有権者を獲得するための課題は、ハリス副大統領がどんな人物か理解されていないこと」と語った。
両陣営の違いについて高木優支局長が解説。トランプ陣営は、家を1軒1軒くまなく回って、民主党寄りの人も引き込みながら支持層が確実に投票に行くよう、票を縦に掘る戦略を取っていた。このままでは負けかねないという危機感を強く感じた。これに対してハリス陣営は、学生やインフルエンサーの力を借りて、支持層をとにかく横に広げることに力を入れている。若者を対象に全米で行った世論調査では、ハリス副大統領がトランプ前大統領を支持率で17ポイントほどリードしている。しかし4年前の選挙でバイデン大統領が獲得した支持率よりも6ポイントほど低い。民主党の支持基盤となってきた若者の間で、ハリス副大統領が必ずしも支持を広げ切れていないことをうかがわせている。
最終盤、勝敗を左右するポイントの1つは国際社会で大きな懸念となっている中東情勢、もう1つは景気。株価やガソリン価格といった身近な指標が、態度を決めていない有権者の判断を左右する可能性がある。ハリス副大統領は、全米の世論調査ではこの2か月、僅かな差でリードを維持。ただ陣営にとって心配の種は、世論調査の数字が実態よりもハリス副大統領に強く出ているのではないかという一部の専門家などからの指摘。トランプ前大統領支持であることを隠す、いわゆる隠れトランプの有権者が、今回も一定数いるとの見方があり、事実であればハリス副大統領はさらに支持率を上げなければ勝てないということになる。最終盤の情勢を左右するいわゆるオクトーバーサプライズは起きるのか。暗殺未遂事件に現職大統領の撤退という、米国政治史上まれに見る展開が続く中、この先30日間の戦いこそが、勝敗を決めることになる」。
日本製鉄が買収を計画している米国の大手鉄鋼メーカー・USスチール・ブリットCEO宛に、民主党・エリザベスウォーレン上院議員とシェロッドブラウン上院議員が2日付で書簡を送った。議員2人は「ブリットCEOは日本製鉄による買収完了後に、7200万ドル、日本円で約105億円の高額な報酬を受け取る可能性がある」と指摘したうえで、「労働者を犠牲にして、みずからが潤うことになる」と批判した。今月16日までに説明するよう求めている。日本製鉄についても「米国の鉄鋼業を長期的に支援することを約束しないという労働組合の懸念を高めた」と批判している。民主党の議員による批判の背景には、大統領選挙が近づく中、買収に反対する労働組合からの支持を取り付けたい思惑があると見られている。日本製鉄によるUSスチールの買収を巡っては、米国政府の対米外国投資委員会が審査を進めていて、一時はバイデン大統領が委員会の勧告を踏まえて、買収の阻止を発表すると報じられていた。先月中旬までに、日本製鉄が計画の再申請を行ったため、委員会の判断は大統領選挙後になるという見方が出ている。
円相場や株価に影響を及ぼす米国の先月の雇用統計が発表され、農業分野以外の就業者は、前の月より25万4000人増加し、15万人程度の増加を見込んでいた市場予想を大きく上回った。失業率は前の月から0.1ポイント下落し、4.1%だった。米国の労働市場は減速傾向が見られていたが、今回の雇用統計では堅調さが示された形で、FRBの今後の利下げのペースが焦点となる。4日のニューヨーク外国為替市場では、労働市場は堅調だという受け止めが広がり、円を売ってドルを買う動きが進み、一時1ドル148円台まで円安ドル高が進んだ。
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58年前、静岡県で一家4人が殺害された事件の再審、やり直しの裁判で、男性に無罪が言い渡されたことを受け、法学の研究者、約350人が声明を発表した。声明では「検察のこれまでの主張、立証を踏まえた判決で審理は尽くされた。検察は控訴手続きを取らないことを求める」としている。また「誤った判決を生まない刑事司法の改革とえん罪の被害者の救済がより迅速になされるような法改正が進められるべきだ」などと主張。
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流通大手のセブン&アイホールディングスは、業績の不振が続くイトーヨーカ堂など、傘下のスーパー事業の株式を一部売却する方向で調整を進めていることが分かった。カナダのコンビニ大手からの買収提案を受け入れられないとする一方、企業価値の向上が課題となっていることから、スーパー事業の立て直しを図りつつ、主力のコンビニ事業に注力するねらいがあるものと見られる。
旧優生保護法を巡って、超党派の議員連盟は、不妊手術を強制された被害者本人に1500万円、配偶者に500万円、中絶手術を受けさせられた人に一時金の名目で200万円を支給するなど、新たな補償を行う法案をまとめている。この法案について、今の臨時国会に提出し、採決を行うことで、与野党が大筋で合意し、9日までの会期内に成立する見通しになった。
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北朝鮮の国営メディアはきょう、北朝鮮・キムジョンウン総書記がおととい軍の特殊部隊の訓練を視察したと伝えた。キム総書記は、前日に行われた韓国・ユンソンニョル大統領の演説を非難し、「わが国の主権の侵害を企てるならば、核兵器を含むすべての攻撃力を使用する」とけん制した。韓国の専門家からはお「韓国を“第1の敵対国”と憲法に明記すると見られる最高人民会議が開かれるのを前に、敵対関係を続ける意思を改めて示すねらいがあるのではないか」との指摘が出ている。
全国の気象情報を伝えた。
ドジャース・大谷翔平選手は、大リーグ7年目で初めて臨むプレーオフを前に、本拠地で調整した。ドジャースは日本時間のあさってから地区シリーズでライバルのパドレスと対戦。選手たちは本拠地、米国・ロサンゼルス・ドジャースタジアムで調整。試合間隔があいた大谷選手は、バッティングの感覚を確認。久々に実戦感覚を養い笑顔を見せていた。ドジャース・山本由伸投手は、当初の第2戦の登板予定が変更となり、第1戦に先発することになった。ブルペンでは力強い速球に変化球も交えて35球。けん制も織り交ぜ、実戦を意識した練習で登板に備えていた。
地区シリーズ先発予想を表示した。ドジャース・山本由伸投手は第一戦をまかされる。地区シリーズは5試合で先に3勝したほうが勝ち上がる。ドジャースの編成本部長によると、第5戦までもつれた場合、ドジャース・山本由伸投手を中5日で再び登板させるために初戦に変更。山本投手と投げ合うパドレス・ディランシース投手は、今シーズン14勝でおととしのサイヤング賞の投票では2位。第2戦はドジャースが13勝を挙げたドジャース・フレアティ投手、パドレスはダルビッシュ有投手が予想されている。最初の2試合で対戦する今シーズンの大谷選手と2人の先発投手との対戦を振り返る。圧倒的な成績を残した大谷選手は。パドレス先発陣とは今シーズン好勝負を繰り広げた。シース投手には4打数1安打の成績。唯一のヒットは先月の首位攻防戦だった。痛烈なタイムリーツーベースで勝ち越し。ダルビッシュ投手とも今シーズンは2試合で対戦。初対決は韓国での開幕戦。大谷がシーズン初ヒット。直後に初盗塁も決め大谷選手に軍配が上がった。2回目の対戦では。2つ三振を奪われ、3打数ノーヒット。パドレスの強力先発陣がどう大谷選手を封じるのか、大谷選手は、それをどうやって上回るのか注目が集まる。