ロヤ・サダト監督 “アフガニスタン映画” 作り続ける思い

2024年11月14日放送 4:44 - 4:52 NHK総合
国際報道 (ニュース)

東京国際映画祭で上映された映画「シマの唄」。アフガニスタンで、1978年から続いた内戦。主人公・シマとその親友が内戦に翻弄され、友情を引き裂かれていく様子が描かれている。ロヤ・サダト監督は舞台挨拶で、涙ながらに、映画をアフガニスタンの現状と重ね合わせて見てほしいと訴えかけた。ロヤ・サダト監督の妹・アルカさんも映画監督で、新進気鋭の映画監督姉妹として知られていた。2人が数多く手掛けたのが、アフガニスタンの女性をテーマにしたドキュメンタリー。女性が不等な扱いを受ける社会の実態を告発したり、不正に立ち向かう女性検事に密着したりした。2011年当時、映画は人々の娯楽で、カブールには映画館がいくつもあり、人権をテーマにした映画祭も開かれていた。3年前、タリバンが国を制圧。サダト監督は、当時映画の打ち合わせでアメリカにいて、家族からの知らせで知ったという。安全のため、帰国を断念し、妹のアルカさんも国外に移住し、現在オランダに住んでいる。2人は現在も、国外を拠点に、共同でアフガニスタンの映画を製作している。タリバン復権後、女性は大学に通えなくなり、映画館などは閉鎖された。サダト監督は、タリバン復権前までに国際社会が投入した資金によって、芸術や女子教育が普及した、国外に逃れても教育を受けた世代はそれぞれ活動している、国内でも抑圧的な環境のなか活動している、人こそアフガニスタンの希望だなどとした。サダト監督は、これからもアフガニスタンの女性たちに寄り添った映画を撮り続けていくという。


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