ワールドビジネスサテライト (ニュース)
アパレル国内3位のアダストリアが新会社「アンドエスティ」の設立を発表した。会員登録数1800万人のECサイト「ドットエスティ」のサイト名を一新。その新会社のもとで運用するECサイトや自社の店舗でワコールやZoffといった他社ブランドの販売を拡張する。アダストリアは2022年から自社ECサイトで他社ブランドを扱うオープン化に着手してきたが新会社アンドエスティを設立しこのオープン化を加速する。ファッションだけでなく、ディーンアンドデルーカの食品やコスメなどを含むさまざまなブランドを扱う予定。自社だけでカバーしきれないジャンルを他社製品で補うことで自社サイトをより幅広い顧客に届くプラットフォームに変える狙い。2030年までに現在のECサイトの3倍の流通総額1000億円を目指す。実は小売企業で自社ECサイトのオープン化の動きは広がっている。家具インテリア大手のニトリホールディングスは、来年にも他社製品を販売するプラットフォームを立ち上げる予定。これまで展開してきた住まいの品揃えから暮らしを変革していける品ぞろえに拡張したいと狙いを明かしている。
アダストリアが展開する30以上のブランドが一箇所で購入できる店舗でも、ECサイト同様に名前を変更。今後は、ここでも、他社ブランドの製品を扱う予定。アダストリアの木村社長は「ユニクロやしまむらは僕達よりも大きい会社ではあるが、ECサイトを作り、違うマーケットを取っていくことが僕らの狙い」などと話した。アダストリアはグループとして他にも他社ブランドの製品プロデュースの取り組みを拡大する計画。