イット! しらべてみたら
4年前、愛媛県西条市に移住した中島さん一家。中島さんは、朝8時に車で出勤し、デイサービスの機能訓練指導員として働いている。移住にあたり学校で資格を取得した。週5日、利用者の体のサポートを行っている。午後7時に退勤する。システムエンジニア時代の15時間労働に比べて負担が軽くなったという。デイサービスが休みの日は、自宅で整体院を開いている。月収は、約5万円減ったが、移住前と比べ、住居費は2万円減り、水道代は、地下水が通っているため0円になった。家族5人の食費は、月5万円で、4人家族の全国平均より約4万円安く抑えられている。家の裏の畑で、キュウリなどの野菜を栽培していて、収穫した野菜は、毎日食卓に並んでいる。次男が通う小学校は、1クラス12人で、東京の小学校に比べ、生徒に寄り添った指導が行われているという。小学校から自宅までは、約2キロあり、通学には片道30分かかるという。高校1年生の長男は、進学して、東京に戻りたいと考えているという。
北海道・旭川空港から車で1時間ほどの沼田町。人口約380万人の横浜市から、約2800人の沼田町に移住したのが、岡本さんだ。コメと花を栽培する農場で働いている。9年前まで、プリンター工場に15年勤務していた。40歳を目前に、移住を決断した。沼田町では、高齢化や人口減少が進んでいて、スーパーやクリニック、小学校などの主要施設が駅を中心とした1キロ圏内に集結している。岡本さんは、愛知県から移住してきた佳世さんと出会い、結婚した。市街地中心には、JR留萠本線の石狩沼田駅があるが、留萌方面への鉄道は、去年3月に廃線となり、現在は、旭川方面の電車が1日7本走っている。これも2026年3月には、廃線が決まっている。町内には高校がなく、町外へ通学する高校生には鉄道は欠かせないという。岡本さんの長女が高校に進学するときには、利用できる鉄道がない。地方移住のメリット・デメリットを調べてみたら、都会にはない魅力を感じながらも、厳しい現実と向き合いながら生きていることがわかった。