Oha!4 NEWS LIVE 投票前に考える それって本当?
今月22日投開票の東京都議会議員選挙と夏の参議院選挙が迫る中、選挙の際に溢れる様々な情報との向き合い方を考える。きょうのテーマは「情報は食べ物と一緒でバランスが大切?」。慶応大学・山本龍彦教授は偽や誤情報などが拡散する現状について「現状、対立を煽るような刺激的なコンテンツや不確かな情報が増幅、拡散したりする状況がある。それにより民主主義にとってリスクが生じていると思うし、社会秩序にもリスクが生じてきていると思う。”アテンションエコノミー”は刺激を与えて注目、関心を奪い合うという特性を持っているのでコンテンツや情報がだんだん過激に、刺激的なものになっていく傾向がある」などと語った。
”注目や関心”が価値を持つ「アテンションエコノミー」というSNSのビジネスモデル。選挙や民主主義への影響について山本教授は「本当の事実に基づく情報が情報空間の中に埋もれてしまう。合理的な投票ができなかったり、情動的になってしまうことは選挙の正当性にも影響を与える。(アテンションエコノミー)でだんだん冷静さを失い分断が拡大していくことは民主主義にとって非常に重大な問題を引き起こすと思う。偽、誤情報を1つ削っても次々と同じようなものが生まれる。誹謗中傷も同じ」などと話した。
情報も食べ物と同じで”バランス摂取”が大切だという山本教授は「"情報的健康”は食べ物との類推によって情報リテラシーを上げていこうという考え方。情報の偏食、信頼性や安全性を確かめず暴飲暴食することである種の免疫が低下しすぐに騙されるということなどが起きているのでは。食べ物は体をつくるが情報は心をつくる。自分たちの情報摂取行動を常にチェックすることが重要。今マスメディアに対する批判も非常に強い。ネット、ソーシャルメディアに対しても一定程度批判的な視点を持つことが重要」などと述べた。