NHKニュース7 (ニュース)
アメリカ・トランプ大統領が一連の関税政策の中で最も重要と位置づけている相互関税。日本時間の3日午前5時に演説して、詳細についてみずから明らかにする見通しとなった。ホワイトハウスは即時発効するとしている。相互関税とは、貿易相手国が高い関税を課している場合、みずからの国の関税も相手国と同じ水準まで引き上げる措置のこと。今回発表される相互関税は、詳しい仕組みなどが明らかになっておらず、日本が対象になるかが焦点。これまでに、USTRアメリカ通商代表部がまとめた報告書では、日本について、コメの輸入や流通のシステムのほか、食の安全性に関する規制がアメリカからの輸出を妨げているとして、問題視している。トランプ大統領は、こうした貿易上の不均衡も相互関税を導入する理由になりうるとしていて、対象や規模も注目される。
関税措置を見据えた動きが世界で始まっている。ビール工房では、出荷作業が急ピッチで進められている。売り上げのおよそ2割がアメリカ向けだというベルギーのビール醸造所。トランプ大統領がEUからのアルコール製品に関税を課す考えを示したことを受けて、駆け込みで輸出している。さらにアメリカ国内では、反発も広がっている。養豚に加え、トウモロコシや大豆を生産する農家。これまで中国に向けて輸出してきたが、中国がアメリカからの豚肉やトウモロコシなどに対抗関税を課したため、その量が減少。国内での販売拡大を目指しているが今、供給が消費量を大きく上回っている影響などで、収益の減少に直面している。さらに輸入に依存している肥料も、関税の引き上げによって今後のコスト増加につながると考えている。
相互関税の発表に続いて、3日には、日本を含むすべての国から輸入される自動車を対象に、25%の追加関税を課す措置を発動するとしている。新たな関税を課された場合、自動車以外の産業にも影響が広がって、日本企業の収益が最大で1兆7500億円減少するという試算もある。メーカーの中には、自動以外の分野への事業展開を模索している企業がある。広島県内の自動車部品メーカーが今、新たに検討しているのが、生産ラインを自動化できるシステムの販売。工場内では、製造中の部品を次の工程まで自動で運ぶ際などに活用していて、メーカーでは、自社で設計した、このシステムを販売して、新たな収益源にしたいと考えている。