ニュースウオッチ9 (ニュース)
日本の「伝統的酒造り」が去年、ユネスコの無形文化遺産に登録されるなど、外国人の間でも関心の高さが伺える日本酒。伝統的な手法で各地で作られている日本酒だが、今その酒造りの現場に“変化”が起きているという。温暖化が進む中、北海道で酒造会社が増えている。酒造りでは蒸したコメを冷やす行程など温度管理が重要。温暖化で近年その管理が難しくなっていると感じていた会社側と、酒造りを新たな産業にするため酒蔵を建設しようとしていた町の計画が合致した。移転によって従業員の働き方にもゆとりができたという。この10年で日本酒を製造する企業などは全国では減少しているが、北海道では逆に増加。本州からの移転などで4社増えた。原料のコメにも変化が生じている、帯広市に5年前に開設された酒蔵、使っている酒米は北海道産のみ。北海道産の酒米の評価が酒造りの現場で高まっていて、販売数量は10年前の1.6倍になった。気候変動の影響もあり、近年は冷害も少なくなっている。本州などでも高い品質を守る対策が進められていて、広島県などは暑さに強い品種の酒米を開発し、この酒米を使った日本酒も作られているという。
