米中外相会談 改善に向かう?米中関係

2025年7月11日放送 17:02 - 17:07 NHK総合
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今回の米中会談はアメリカ側から持ちかけたものかもしれない。アメリカ側の視点から会談の狙いを見てみるとポイントは3つ。まず米中貿易摩擦ではトランプ政権発足以降一時100%超の関税をかけあう貿易戦争の様相を呈したが5月以降は関税率を引き下げて休戦状態なっている。米中貿易協議は8月上旬にも他の担当閣僚によって本格化する見込み。ルビオ国務長官に課せられた役割はトランプ大統領に代わって中国との関係が正しい方向に向かっているかどうかを点検すること。アジア各国にも米中の摩擦が対話を通じて緩和の方向に向かっていることを示す狙いがあった。2つ目はウクライナ情勢。ルビオ国務長官はロシアに対する中国からの支援について、中国によるロシア支援は明白だ、見つからない範囲で可能な限り手助けをしていると批判している。ルビオ国務長官はロシアのラブロフ外相とも会談し、ウクライナとの停戦について率直な会話をしたとしている。トランプ政権は防衛兵器をウクライナに追加供与することを発表し、ロシアへの追加制裁も辞さない考え。アメリカ側は中国に、ロシアに加担するなと釘を刺すとみられる。3つ目はインド・太平洋地域の安全保障。ルビオ国務長官は南シナ海、東シナ海、台湾周辺での中国の威圧的な軍事行動を取り上げるものとみられる。米中双方とも原則的な立場は応酬するにしても、個々の問題が米中関係全体を悪い方向に向かわせないよう望んでいる点で一致している。6月5日には米中首脳電話会談が行われ、習近平国家主席がトランプ大統領を中国に招待して、トランプ大統領もまた習首席をアメリカに招待している。トランプ大統領によると両者とも招待を受け入れたとのことで、首脳の相互訪問が共通目標になっているのは確か。トランプ流のサプライズを中国側が避けようとするのであれば入念な準備の上にも準備を重ねることが重要になる。ルビオ国務長官と王毅外相は今年1月に電話会談を行っており、ルビオ国務長官はアメリカ第一主義を追求する新政権の外交方針を伝えたのに対して、王毅外相は大国は大国らしくふるまって国際的な責任を追うべきだと牽制している。会談後の両外相の発言が世界の注目を浴びそう。


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