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11日と12日、米国のFRB(連邦準備制度理事会)が金融政策を決める会合を開く。FRBは今回、政策金利は据え置くとみられており、市場の関心は、参加者が示す「今後の見通し」の一点に集中している。前回、ことし3月に示された見通しでは、年内に3回の利下げが行われるという想定だった。この回数が今回どう変化するのか、専門家に聞いた。米国みずほ証券チーフUSエコノミスト・スティーブンリシュート氏は「年内の利下げは予想していない(景気後退を招かないため)FRBが本当に利下げを望んでいることは知っている。しかし私の考えでは経済の状況がその機会を与えることはない」。なぜ、米国経済は金利が高くても好調なのか「理由は2つ、1つは財政政策が景気刺激的であること、もう1つは多くの人が考えるほど金融政策が引き締め的ではないからだ。米国は家計も企業も銀行も財務状況が健全なので経済が堅調なのは当然だ」と述べた。先月の雇用統計が先週金曜日に発表され、就業者数は前の月より27万2000人増え、市場予想を大幅に上回るものだった。そうなると気になるのが円相場だが、日米の金利差が開いたままであればドルが買われて円が売られ、円安傾向が続く可能性がある。FRBの参加者が現状をどう捉えて今後の見通しを示すのか、パウエル議長の発言にも注目。