被害者救った “海の道”

2025年1月20日放送 7:21 - 7:26 NHK総合
NHKニュース おはよう日本 阪神・淡路大震災30年

阪神淡路大震災で道路や鉄道などが寸断された神戸の街。そんな中、被災者の助けとなったのが海の上の交通網、船。およそ3か月間にわたって支援物資の輸送や避難する人など延べ60万人以上の足となった。発災後、神戸港を中心に臨時航路が作られたが、その運航にはさまざまな困難があった。震災から30年、当時の教訓を生かしてほしいと船乗りたちが証言した。神戸港で海運業を営む渡辺真二さん。発災の翌日、神戸市からすぐに船を出してほしいと緊急要請を受け、避難した人たちを船で運んだ。陸の孤島となっていた神戸。多くの人たちが避難を求めていた。しかし海は流出したコンテナなど漂流物が多く危険だった。それでも渡辺さんは出航することを決め、被災者を避難先に送り届けた。その後、ほかの船会社も次々と船を出した。交通網が寸断される中、人々の命綱となった。
その後14の臨時航路が作られたが、問題となったのが神戸大阪間だった。船の利用者が予想以上に多く、さらなる船が必要となった。当時国から緊急輸送を求められたのが遊覧船、サンタマリア号。大阪港内を周遊する遊覧船を初めて港の外へと向かわせる異例の事態だった。遊覧船の船長だった清家將之さん。災害支援の役割を担うことは初めての経験だった。乗船できる人数はおよそ800人と多い遊覧船。しかし船体が大きいため小回りが利かず、地震で被害を受けた神戸港にうまく着岸できない可能性があった。そこで清家さんは数時間かけて神戸港まで歩き、安全に着岸できる岸壁を確認。出航を決断した。漂流物を慎重に避けながらの航行。船を無事、着岸させることができた。清家さんは37日間にわたって休みなく人々を運び続けた。震災から30年がたつ中、清家さんは当時を知らない世代にも経験を引き継ごうと訓練を行っている。


キーワード
神戸市阪神・淡路大震災神戸港大阪府サンタマリア号神戸(兵庫)

TVでた蔵 関連記事…

阪神・淡路大震災30年 いま“防災庁”に求められ… (時論公論 2025/1/20 14:50

大規模震災に学ぶ 実践的な消火や救助 (大下容子ワイド!スクランブル 2025/1/20 10:25

変わる災害医療のあり方 (NHKニュース おはよう日本 2025/1/20 5:00

実践的な消火や救助活動を体験 (グッド!モーニング 2025/1/20 4:55

8ミリテープに残された貴重映像 被災者が撮影し… (Mr.サンデー 2025/1/19 22:00

© 2009-2025 WireAction, Inc. All Rights Reserved.