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7日朝に行われた、ロシア軍によるウクライナ各地への攻撃。その数は無人機810機、ミサイル13発に及び、過去最大規模だった。アメリカのシンクタンク「戦争研究所」がまとめたこれまでの無人機とミサイルの数のグラフを見ると、過去最大はミサイルと無人機の数が700台だった。800を超えたのは今回の攻撃が初めて。ロシアはこの夏以降戦術を変え、攻撃の規模を大きくすることでウクライナの防空網を圧倒し、迎撃ミサイルの備蓄を枯渇させようとしているとみられている。今回の攻撃で首都キーウでは政府庁舎に初めて被害が出た。ゼレンスキー大統領はビデオ演説で今回の攻撃を厳しく非難したうえで、「指導者、国家などの声明は強力な行動で裏付けられることが重要だ。すなわちロシアに対する制裁、厳しい関税、貿易制限などだ」と述べた。アメリカのトランプ大統領は、記者団からロシアに対する制裁の第2段階に入る準備はできているのかと問われると「イエス」と答え、ロシアへの圧力を強化する可能性をあらためて示唆した。さらにベッセント財務長官もSNSへの投稿で「ロシアへの圧力強化の用意があるが、ヨーロッパのパートナーの追随が必要」「さらなる経済的な圧力は、ロシア経済を完全な崩壊に導く可能性がある」とコメントしている。トランプ政権としてはロシアへの圧力を強め、プーチン大統領を和平交渉の席につかせたい思惑があるとみられる。ただトランプ大統領のこうした発言は、過去にも繰り返されてきた。これまでも期限を設けてはその時期が来ても有耶無耶にしてきたトランプ大統領は、今回も同じことを繰り返すのか。その間にもウクライナ各地への攻撃は規模が拡大し、被害は増え続けている。
