TBS NEWS (ニュース)
鎌倉時代の日本刀作りから始まった刃物の町・岐阜県関市。創業1896年の福田刃物工業は国内トップの工業用刃物シェアを誇る老舗企業。ダイヤやサファイアに次ぐ硬さを誇る超硬合金を使った究極の包丁作りに乗り出した。包丁の薄さに耐えられる硬度と粘りを兼ね備えた超硬合金を2年がかりで開発。直径0.25ミリのワイヤーを使用し1分間に0.5ミリずつ切断して10時間で包丁の刃を作る。出来上がった刃をダイヤモンドの砥石を使って刃付けしていく。厚みは1.2ミリ、角度は通常より遥かに鋭い20度。完成した超硬合金の包丁「キセキ」はステンレス製包丁の半分の力で切断でき、切れ味は10倍長持ちする。この包丁を使う地元の創作料理店の料理人は「野菜の細胞を壊さずに切れるので艷やかで中の水分が保たれていて化粧したように野菜がきれいになる」と語った。