- 出演者
- 古谷敏郎 中江有里
オープニング映像。
このコーナーは今年最後となる。中江有里さんは「視聴者の皆さんからの思い出などを聞いて通じ合うものを感じる1年だった」と話した。今回は中江さんの本棚から「書く」をテーマに4冊を紹介。テーマについて中江さんは「読むことは書くことと繋がっている。書いたものがあるから読むことができるし、読む人がいるから書いてきている。その循環が未来に残って来ている。これは対話だと思っている」と語った。
古賀史健さんの『さみしい夜にはペンを持て』。うみのなか中学校に通うタコジローは学校に居場所がなく自分のことが大嫌い。ある日ヤドカリおじさんと出会い日記を書くことを勧められ、その日からどんどん変わっていく物語。作者は13歳くらいをターゲットに書いているが、周りとなじめないタコジローが書くことで自分を知っていくという哲学的な作品。目次『ぼくたちは「消しゴム」を持っている』は、“思わず言ってしまうこと”はあるが、書いたものは消すことができる。その消しゴムを持っているのだということを教えてくれる。目次『「あのときの自分」に質問してみる』では、思わず言ってしまった自分にどうして言ってしまったのか書いて質問する。それには自分の気持ちを言語化して書かなければならない。すると、なぜ自分が反応してまったかがわかり、次に同じことをしなくて済むようになる。これが自分を知っていくということになる。今回のポイントは「“書く”ことは自分という最大の謎を読み解く作業」という点。みんな自分のことは自分でわかっていない。自分で考えていることは言語化しないと理解できない。自分を立体的に理解することでブレない自分を手に入れることができる。この本を読むと、自分の思っていることと、自分が考えていることは違うのだということがわかってくる。
村田喜代子・木下晋の『存在を抱く』。村田と木下の対談集。この対談ではお互いの深いところを探っていき、夫婦関係、創作すること、戦争体験など多岐に渡り人と話すことで自分を解き明かしていく。
ナオミ・イシグロの短編集『逃げ道』。その主人公は、男性あるいは男の子がほとんど。男性という役割から解き放たれて1人の人間として生きようとする姿が描かれている。息苦しい日常に現れる非常口のような逃げ道を描く。
奥山景布子さんの「フェミニスト紫式部の生活と意見~現代用語で読み解く「源氏物語」~」はフェミニズムやルッキズムといった視点を切り口に源氏物語を読み解いている。中江さんは光源氏ではなく女性の姿から女性の生きづらさに着目し、声なき声を反映させた側面もあるのだという。男性が女性や年少者を無知と決めつける「マンスプレイニング」もここには見られ、養女として引き取られた玉鬘も若い男性と恋愛する中で光源氏が手紙を読み上げて恋愛アドバイスを送る様子がみられる。一方で、都合の良い女の自尊心も描写されていて、光源氏の相手の1人・花散里は容姿が優れなかったが、嫉妬深い態度を取らな無い姿を持つ反面男性への辛辣な見方を持つなど、都合の良い姿を見せないと相手にしてもらえないという卑下が現れる様子が見られるという。中江さんは自分の思いを言葉にすることで現代にもバトンが渡るが、書くことで初めて分かることもあるので読むことだけでなく書くことにも挑戦してもらいたいと勧めていた。
中江有里のブックレビュー「わたしの読書体験」の体験談を募集している。首都圏ナビのHPから投稿は可能となっている。
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視聴者からは池川明・岡安美智子の「人が生まれてくる本当の理由」がおすすめされた。子供が親を選んで生まれてくると言われる中、幸せな感情になれる本なのだという。中江さんは書棚はその人それぞれの頭の中・考えが詰まっていて、ここにも自分は現れるのではないかと話していた。
中江有里のブックレビュー「わたしの読書体験」の体験談を募集している。首都圏ナビのHPから投稿は可能となっている。
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きょうは「もやしとひき肉ときゅうりの塩だれ炒め」を紹介。メニューはHPからも確認することが出来る。まずきゅうりは5cm長にカットしていき、更にもやしと同程度の4つわりにしていく。ソースは塩・砂糖・レモン汁・すりおろしにんにく・ごま油で作っていき、きゅうりももやしも水が出やすいことから調味料は事前に作っていくことが重要。まず鳥ひき肉を炒めていき、ほぐしすぎないようにしていく。色が変わる程度いたまったら、強めの中火でまずもやしを加え、次にきゅうりを加える。いずれもシャキッとした食感を残すためにもやしが少ししんなりする程度になったら調味料を混ぜながら加えていく。盛り付けたら黒こしょうをひいてできあがり。
中江さんは寒い時に掃除をしたくないので大掃除しないかわりに、日々の掃除を積み重ねたいと話していた。