- 出演者
- 加藤紀子 南波雅俊
FRDジャパンは千葉県木更津市の山奥で年間30トンのサーモンを出荷している。閉鎖循環式陸上養殖という独自の養殖方法を行い使うのは水道水を使用しバクテリアで汚れを分解し同じ水を使いまわしながら養殖している。今回はこの陸上養殖がどのように誕生したのかをお届け。2005年にFRDジャパンの辻さんはもともと水処理メーカーの代理店をしていたという。釣りに出かけた先の生け簀についてそこの店主が水換えが大変だと話していたが、水処理を行っていたのでこれくらいどうにかできないかと思い、自分のアイディアで作った浄化装置をつけてもらったりしていたという。お食事処 花よしという店で実験を行わせてもらっていたというが、辻さんの作った電気分解装置は今でも使用されている。その中で出会った小泉さんは微生物生態学を学んでいたが偶然知り合った二人は意気投合し共同化研究を開始した。
FRDジャパンを2013年に設立し辻さんが経営していた会社の一階にあわびの養殖場を作った。このときはサーモンに出会うだったという。ジャパン・インターナショナル・シーフードショーに出展していた際に京都の宮津市でアワビの養殖をふるさと創生事業でやりたいという問い合わせがあったがその問い合わせをしたのは十河さんだった。もともとは三井物産でサーモンを輸入し、日本のスーパーに販売する仕事をやっていたという。技術を人柄に面白いと感じ、仕事の相談をした際に一緒にやろうと声をかけてもらい、サーモン養殖に白羽の矢がたったという。アワビの養殖場を改修しサーモン養殖に切り替えるといきなり大成功に。これを足がかりに木更津プラントが操業開始。しかしその後待っていたのは失敗の連続だった。2019年に初出荷を迎えたが想定よりも少ない生産量に。成長が遅く、死んでしまったりするなどし諦めかけたこともあったという。しかし苦労が実を結んだのは創業から3年が経過した2021年だった。
十河さんは三井物産をやめてサーモン養殖を始めた理由には難しい事業で時間がかかるので自分の人生をフルコミットしないと大きいものにならないと感じ、大企業ではインパクトが残せないと感じ、人生をかけてできる仕事をしたいと思ったという。
千葉県富津市にやってきたが、ここはFRDジャパンが建設中の巨大な養殖場。昨年7月に工事をスタートし、2026年に操業を開始。2027年には年間3500トンの生産を目指す。現在年間30トンの生産で100倍以上になるという。サーモンの陸上養殖は世界で誰も商業化ができていないがFRDジャパンも実証実験の段階。もし3500トンを生産できれば世界初の商業科に成功する。
十河さんはサーモンの陸上養殖のも商業化について、成功すれば世界初だというがそれをゴールにするのではなく、次は国内や海外に展開させていきたいと答えた。富津市もFRDジャパンに期待を寄せている。高橋市長は雇用や富津市のPR、ふるさと納税の返礼品にサーモンを使いたいなどと述べた。十河さんは陸上養殖はいかにコストを下げるかが大事で設備投資や電気代は小規模では割高だが大規模ではコストが小さくなりそれが必須で、3000トンクラスのものでないとコストがあわないと答えた。
ふるさとの未来の次回予告。
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