- 出演者
- 加藤紀子 宮崎由加 南波雅俊
東京・世田谷区野沢にあるiiMaquetでは野菜や果物。肉や惣菜などを扱う一見どこにでもあるスーパー。しかし他にはない特徴をもつというが、代表の山中さんはこの店は食品ロスを削減を目指すスーパーで、廃棄前の商品を買い集めそれを販売している。商品は格安で販売されているが元の価格の半分ほどで販売しているという。また賞味期限が数日過ぎた商品も個々では当たり前に販売し、その日数に応じて安く買うことのできるまとめ売りも行う。また一般的なスーパーとは違い余ったものを販売するのでその量も品もわからず、なにもない日もあるという。開店時間になると客足が絶えず買い物客が押しよせ、夕方にはピークを迎えるは多くのお客に支持を得ている。廃棄予定の商品に抵抗はないのか?にお客は特に抵抗はないという。また来店がきっかけで食品ロスに関心を持つ人も。
食品ロスの問題解決に貢献しているiiMaquet。一般的なスーパーでまた食べられる野菜が長く置けない理由は3分の1ルールが背景にある。1990年代に誕生したルールで賞味期限が六ヶ月もあり、製造してから2ヶ月後の納品期限と4ヶ月後の販売期限を過ぎるとまだ食べられる状態でも返品や廃棄などがされてしまい多くの食品ロスを生んでしまう事態に。最近はロスを防ぐためにルールが緩和されたが毎年膨大な量の食品が捨てられている。年間523万トンにおよぶという。専門家は日本の食は62%が海外に頼っていると答え、戦争や紛争が起こればお金を持っていても変えず、自給率もないのにどんどん捨ててしまっている状態だという。その中で問題になっているのは食品ロスでお金が無駄になっていて、また環境負荷にもなり、日本は二酸化炭素を排出量でワースト5に入ってしまっている。そのお金があればいろいろなことで社会に貢献ができているはずだとした。そんな大きな問題に立ち向かうiiMaquetでは一年間で450トンの引受をし販売し食品レスキューに成功している。山中さんは値段の決め方については店側のコストとお客は必ず安いと思っているのでそこの折り合いをつけることが肝だと答えた。
経営が順調に見えるiiMaquetだが、その売上は決して多いとは言えず、商品も必ず手に入るとは限らずビジネスモデル上決まった利益が保証されていない。厳しい商売とわかりながらも頑張る山中さんだが1989年頃には百貨店に勤務していたが外商をしていたという。そして百貨店をやめて通販業を始めた。滋賀県に通販会社TPCを設立し本やネットを販売していた。その売上金を使って行っていたのが海外に図書館を寄贈したり東日本大震災の時にはミニ図書館を寄贈していたという。この頃からすでに社会貢献事業にも取り組んでいた。しかしその後大手企業の参入などで業績が悪化し破産寸前にまで追い込まれた。しかしこれが今のiiMaquet誕生のきっかけになった。自信をなくしかけていた時に強く思ったのが事業そのものが社会に貢献するのがベストだと感じたという。2018年に2トントラックを借りて単身状況。営業を一人でかけてまわったという。しかしはじめからうまくいくわけもなく、売り歩く行商スタイルだったためか、もっと安くしろと言われ、挙げ句買い取ったほとんどのものを廃棄せざるえをえない状態になり本末転倒だったという。そんな中でカフェを紹介してもらい、そこの庭で販売してくれることになり、そこから軌道に乗ったという。2019年には1号店をオープン。口コミで評判が広まり、いつしか話題の店になった。今では食品ロスの現状を知ってほしいと親子ワークショップも開催している。
山中さんは滋賀県から東京に上京した時には事業と社会貢献が一緒になる仕事をしたいとやってきたが、関東は一大消費地のためにやってきたという。世田谷区野沢だった理由はたまたま紹介していた人に近い店を探そうとして選んだ場所だったという。
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山中さんは売上については昔は自分のする事業がなくなることは良いことだと言っていたがいざそうなると本当にまずいことになってしまうと答えた。
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