- 出演者
- 三宅正治 宮司愛海 矢澤剛 小山内鈴奈 青井実 広瀬修一 室岡大晴
高速道路のトンネルを走行中にいきなり天井が落ちてきた。13年前の今日、突然飛び込んできたニュース。9人の尊い命が奪われた中央自動車道笹子トンネル天井板崩落事故。二次崩落の危険もある現場で、出動から22時間以上にも上った過酷な救助活動。休日の朝、行楽客が多く走る高速道路で重さ1.2トンのコンクリート板およそ300枚の下敷きになったのは3台の車。事故から13年、どんなに年月が経とうとも悲しみにもがき苦しむ遺族の思いを取材。ということで今回は13年前に発生した笹子トンネル天井板崩落事故を調べてみた。
今年1月、埼玉県八潮市で発生した道路の陥没事故。走行中だったトラック1台が巻き込まれ運転手1人が死亡。事故の原因は、下水道管の老朽化とみられている。社会インフラ設備の損壊による死亡事故は2012年12月2日にも起きていた。13年前の今日、高速道路のトンネル内で9人が亡くなる大きな事故が発生した。山梨県の笹子トンネルは甲州市と大月市をまたぎ、全長はおよそ4.7km。中央自動車道で2番目に長いトンネルだ。時刻は午前8時11分。事故発生からわずか8分後。車に乗っていた人たちは次第に車を降り出口付近へと向かっていた。トンネル内にいた多くの人は状況がのみ込めず、中には逃げずに様子をうかがう人もいた。事故が発生したのは日曜日の午前8時3分。トンネル内の天井には幅5m、長さおよそ1.2mのコンクリート製の板が横に2枚並べられていた。このコンクリート天井板を支えていた368本の接着系ボルトというつり金具。これが経年劣化などによって天井板の重さを支えきれなくなり、138mにわたって崩落した。中央自動車道開通35年目に起きた事故。当時、山梨県東山梨消防で特別救助隊の機関員だった深澤博さんは、出勤直後に第一報を聞いた。深澤さんたち東山梨消防の特別救助隊は笹子トンネルの西側甲府方面から進入を試みた。しかし消防車は乗り捨てられた車に阻まれ、機材を手で持ち徒歩で現場に向かった。崩落現場に近づくにつれトンネル内は煙に包まれ、隊員同士が見えなくなるほどだった。そして車両の爆発による2次被害の回避のため、現場まで残り200mほどで深澤さんら救助隊は無念の退避を余儀なくされた。
笹子トンネルの東側、東京方面から現場に向かった大月市消防は、下り線からトンネル内に進入し非常連絡通路の前にいた。小俣貴史隊長たちが突入した非常連絡口は崩落現場西側の少し離れた場所。そのトンネルの中の車両にまだ人が残っていたため、活動方針を変更。消防は逃げ遅れた人の捜索と誘導をしたあと、一度戻るが、その後再び進入。今度は崩落現場より東側の非常連絡口へ向かった。そこで見たのは、天井板の下敷きになった車と炎。すぐに消火活動を始めるが、消火はできず、空気ボンベの残量がなくなり再び中断した。当時使っていた装備を見ると、ボンベの活動時間は約20分。それが1回の救助のタイムリミットだった。その後、警察・消防が合同指揮本部を立て情報を共有。そこへ崩落現場に取り残されたドライバーからの救助要請が入った。東京側は煙が減って視界が回復し進入を再開したが、2次崩落の危険が指摘され救助は再び中断。消防も警察もマスコミもトンネルから退避せざるを得なくなった。救助隊は手を止めて調査を待つことに。重機が次々と運び込まれたが、救助は進まなかった。
事故発生から9時間。2次崩落の可能性の確認が終わり、救助隊は初めて現場へ到達した。小俣さんはその時のことを振り返り、「不落している規模を見たときに唖然としたというかただただ呆然とした」と語った。トンネルの崩落部は厚さ8cm、重さ1.2トンの天井板が300枚近く落ち、車の位置も数も不明。事故後に作られたNEXCO中日本の「安全啓発館」には社員の安全教育のため当時の事故現場模型が作られ、本物の崩落した板も展示されている。救助活動では滞留車両を撤去し、油圧機器で天井板を手作業で除去。途中、3台の車が下敷きになっていたことが確認され、そのうち冷凍トラックの運転手は事故発生約14時間後に救助されたが死亡を確認した。残りの乗用車とワゴン車の救助が急がれる中、棒カメラで中を確認。救助方針を模索していた。
崩落した笹子トンネル内のワゴン車には山梨旅行帰りの女性5人が乗っていた。その日の夕方、家族に警察から電話が入った。女性の妹は当時を振り返り「姉と住んでいたシェアハウスの人から、事故に巻き込まれたかもしれないという連絡が入った。」捜索の末、女性の遺体が発見された。女性の妹は「なぜあの事故が起きて姉が巻き込まれたのか意味がわかったら納得できるかと思ったが、その意味がわかっても納得しないんだな」と心境を語った。翌朝6時半頃、最後の1台の車から3人の遺体が収容され、この事故で下敷きになった9人全員が亡くなった。事故後、笹子トンネルは天井板が撤去され換気方式が変更された。NEXCO中日本は安全啓発館を設置し事故を風化させない取り組みを続けている。笹子トンネルを望む場所に建てられた慰霊碑。遺族にとっては何年経とうとも心が癒えることはない。
日本航空はリチウムイオン電池を使ったモバイルバッテリーが旅客機内で出火したと想定した訓練を公開。今年7月からは座席の上の棚に入れることはできなくなった。国土交通省はモバイルバッテリーを客室に持ち込む際には手元に置くよう呼び掛けている。
今日、日本玩具協会などは子供や孫に贈りたいおもちゃを選ぶ人気投票の結果を発表。1位はたまごっちで年齢や世代を超えて楽しめるエイジレストイとして幅広い人気を集めた。またランキング上位にはぬいぐるみ活動「ぬい活」ブームを背景にした商品なども選ばれた。バンダイによると今年のクリスマスプレゼントの平均予算は8378円で去年より240円増えた。
今年度クマによる死者は全国で13人と過去最多で、先月から岩手県と秋田県では警察官がライフル銃でクマを駆除する運用開始。警察庁の楠芳伸長官は今日、今年10月にクマが出没した盛岡市の原敬記念館を視察し岩手県警本部でクマの駆除に当たる警察官らを前に「地域住民の不安に寄り添いながら安全確保を最優先に対応していく必要がある」と訓示を述べた。
農林水産省が発表した先週の野菜の平均小売価格は平年よりタマネギが約7割、トマトが5割高くなった。葉物野菜のキャベツや白菜は今月中は平年並みの価格となる見通しだが、レタスは主な産地で暖かい日が続き収穫が早まったことで今月の出荷量が減りやや価格が高くなる見込み。
悉知信君はいじめで悩む子供たちを救う国内最年少の高校生行政書士。いじめ被害者に寄り添い行政への書類作成などの手助けをしている。きっかけは小学生で受けたいじめの経験で「法律の力を使えば苦しむ子どもたちの力になれるのではないかと思った」などとコメント。
やざピンポイント!は「冬がはじまるよ」。明日から気温が急降下。
